2019年6月20日(木)

フィリピン、中間選挙に大統領側近ら出馬 強権支配維持も

2018/10/23 17:30
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【マニラ=遠藤淳】フィリピンで2019年5月に行われる中間選挙の候補者登録が締め切られた。政権運営に影響を与える上院選にはドゥテルテ大統領の側近の特別補佐官や報道官、前警察長官が出馬。現状少数の反政権派の議員がさらに減る可能性がある。ドゥテルテ氏が6年任期の後半も求心力を保ち、強権支配を続けるとの見方が出ている。

側近の上院選出馬の手続きに同行したドゥテルテ大統領(左)(15日、マニラ)=AP

マニラの選挙管理委員会に15日、ドゥテルテ大統領が政権幹部を引き連れて現れた。上院選に出馬するクリストファー・ゴー前大統領特別補佐官の候補者登録に付き添うためだ。ゴー氏はドゥテルテ氏がダバオ市長だった時代からの最側近。2人は笑顔で手を掲げて有権者にアピールした。

「薬物犯罪者に死刑が適用されるよう法改正に取り組みたい」。国家警察長官として、ドゥテルテ氏の看板政策の薬物犯罪捜査を指揮したロナルド・デラロサ氏は、上院選候補者への登録を終えると、地元メディアにこう語った。大統領報道官を務め、ドゥテルテ氏の考えを代弁していたハリー・ロケ氏も出馬する。

中間選挙は6年任期の上院の半数(12議席)と下院(約300議席)、知事、市長らを一斉に選ぶ。大統領任期の中間に行われるため、3年間の政権運営への評価が反映される。下院議員の8割ほどは政党に関係なく常に政権寄りの立場をとるため、大統領と同じく全国区選出で独立色の濃い上院議員が注目を集める。

民間会社による直近の世論調査では、支持率で当選圏の12位内に入った上院選候補者は、前上院議長やカエタノ前外相の姉、エストラダ元大統領の長男、マルコス元大統領の長女ら。いずれもドゥテルテ氏に近く、その政策を支持してきた。

反ドゥテルテを標榜するのは、アキノ前大統領の後継者として16年の大統領選に出馬し、敗れたマヌエル・ロハス氏だけ。ドゥテルテ氏はアキノ氏を敵視しており、13位にとどまるおいのバム・アキノ議員が落選すれば、非改選を含めた全24議席中、反ドゥテルテ派は現在の6議席から5議席に減る可能性がある。

下院では外相を辞任したカエタノ氏が出馬し、議長職を狙う。「連邦制導入へ法案審議を始めたい」と述べ、ドゥテルテ氏の悲願の連邦制を推進すると強調した。同氏の長男も初めて出馬。中間選挙で政権基盤をさらに固める可能性がある。

一方、動向が注目されたドゥテルテ氏の長女のサラ・ドゥテルテ・ダバオ市長は市長再選を目指す。サラ氏は地域政党を立ち上げ、国政政党と連携するなど国政に進出するとの見方があった。ドゥテルテ氏の後継に推す声もあり、同氏同様、市長から22年の大統領選に立候補する道は残る。

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