核廃棄条約離脱表明 被爆者ら憤りと批判「努力無駄に」

2018/10/21 20:45
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トランプ米大統領が中距離核戦力(INF)廃棄条約から離脱すると表明したことに対し、広島と長崎の被爆者らから21日、「腹立たしい」「核軍縮の努力を無駄にする政策変更だ」と批判の声が上がった。

「びっくり、がっかりです。腹立たしい」。広島県原爆被害者団体協議会(坪井直理事長)の箕牧智之副理事長(76)は憤る。「INF廃棄条約は一人の大統領によって簡単に廃棄されるほど軽いものではない」

3歳の時、母に連れられて原爆投下直後の広島市内に入り被爆。今月11日には、トランプ政権による昨年末の臨界前核実験に抗議する座り込みをしたばかりだ。「トランプ大統領は被爆地に来て、悲惨な出来事と核の怖さを学んでほしい」と訴え、日本政府には訪問実現に向け米国に働き掛けるよう求めた。

「トランプ氏は核を含め、あらゆる面で優位に立とうとしている。このままでは世界の平和はおぼつかない」。長崎県被爆者手帳友愛会の中島正徳さん(88)は米国の臨界前核実験も挙げ、憤りをあらわに。長崎県平和運動センター被爆者連絡協議会の川野浩一議長(78)は「北朝鮮には非核化を求めながら自国は核軍縮から離脱するというのは、あまりに一方的だ」と苦言を呈した。

怒りの声は、被爆者以外の人々からも。長崎市の無職、西山ゆきさん(59)は「今回の表明は、(同市で20年前に活動が始まった)高校生平和大使の思いや、核軍縮の流れに背く行為だ」とし、日本政府のトランプ政権への対応に注目している。〔共同〕

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