2019年2月20日(水)

キリシタンの希少辞書発見 長崎で印刷、世界4冊目 ブラジルで信州大准教授ら

2018/10/21 16:11
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【リオデジャネイロ=共同】日本で宣教活動をしていたカトリックのイエズス会が17世紀初めに長崎で印刷した日本語とポルトガル語の対訳辞書が、ブラジル・リオデジャネイロの国立図書館に保管されていることが分かった。現地調査した信州大人文学部の白井純准教授(45)によると、世界で4冊目の貴重な発見という。

 ブラジル・リオデジャネイロの国立図書館で見つかった、日本で宣教活動をしていたカトリックのイエズス会が17世紀初めに長崎で印刷した日本語とポルトガル語の対訳辞書の扉部分。世界で4冊目の貴重な発見という=17日(共同)

イエズス会の東インド巡察師バリニャーノが、日本に輸入した活字印刷機で刊行した一連の布教用の書物は「キリシタン版」と呼ばれる。見つかったのは、その中の「日葡辞書」の1冊。

縦23センチ、横16.5センチ、厚さ3.5センチ。背表紙が取れたり、虫食いがあったりするが状態は良い。約660ページで3万語以上を収録。「Inori(祈り)」の見出し語には「嘆願すること」とポルトガル語で意味を説明し「仏に祈る」などの用例も付いている。

日葡辞書は、江戸幕府によるキリスト教の禁教の影響で現存数が少ない。英オックスフォード大の図書館とポルトガルのエボラ公立図書館、フランス国立図書館にそれぞれ1冊ずつ所蔵されているのみという。

白井准教授は、イエズス会が活発に宣教活動をしたブラジルに日本で印刷された文献がたどり着いた可能性があるのではないかと推測し、サンパウロ州立大大学院の日本研究者エリザ・タシロ・ペレス准教授と国立図書館で調査。9月17日に存在を確認した。

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