2018年11月14日(水)

「相続分譲渡は贈与」 最高裁が初判断

社会
2018/10/21 14:04
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遺産の受け取り割合(相続分)を親から生前に譲渡された子と、譲渡されなかった他の子との間で遺産の取り分が争われた2件の訴訟の上告審判決が最高裁第2小法廷(鬼丸かおる裁判長)であった。同小法廷は、相続分の譲渡は贈与にあたるとの初判断を示した。判決は19日付。

遺産相続では、亡くなった人の遺言などにかかわらず、配偶者や子供に最低限の取り分を保障する「遺留分」という仕組みがある。生前に贈与した財産も遺留分の計算対象。相続分の譲渡が贈与にあたるとした今回の判断により、譲渡されなかった子にも最低限の取り分が保障される可能性が広がる。

今回のケースでは、亡父の遺産に対する相続分を母親が子に無償で譲渡。母親の死後、譲渡された子に対し、他の子が遺留分に相当する財産を渡すよう求めていた。訴訟では、不動産や現金などの具体的な財産ではなく、受け取る遺産の割合を示す相続分を譲渡することが贈与にあたるかどうかが争点となった。

第2小法廷は判決理由で、相続分に財産的な価値がない場合を除けば、譲渡によって経済的な利益が移転したことになると指摘。遺産を相続する人の間での無償譲渡は贈与にあたるとした。1件の訴訟については、贈与に当たらないとした二審判決を破棄し、審理を東京高裁に差し戻した。

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