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強きブラジル代表復活の鍵握る 21歳FWの飛躍
サッカージャーナリスト 沢田啓明

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2018/10/22 6:30
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サッカーのブラジル代表がサウジアラビアへ遠征し、12日にサウジ代表と、16日にアルゼンチン代表とそれぞれ国際親善試合を行った。この2試合で最も注目していた選手が21歳のFWガブリエルジェズス(マンチェスター・シティー)だった。若さに似合わず駆け引きがうまく、抜群のスピードを発揮して敵の最終ラインを抜け出し、硬軟織り交ぜたシュートを決めるのが持ち味だ。

2016年6月に就任したチチ監督が初めて代表に招集すると、FWネイマール(パリ・サンジェルマン)、MFコウチーニョ(バルセロナ)ら中心選手とすぐに呼吸を合わせ、18年ワールドカップ(W杯)南米予選で10試合に出場して7得点。チームの得点王(全体でもウルグアイ代表のカバーニに次ぐ2位)となって、監督の期待に応えた。

W杯で本来の力を発揮できず

その後の欧州遠征でも好調を持続していたが、肝心のW杯では気持ちが先走ってか動きがぎこちなく、せっかく決定機をつかんでもシュートの精度が低かった。チームの全5試合に先発出場しながら1点も取れず、ブラジル代表は準々決勝で敗退。世界的にはネイマールの低調なプレー内容とたび重なるシミュレーションが話題となったが、ブラジル国内では敗退の最大の原因をガブリエルジェズスの不振に求める声が多かった。

サウジ戦で先制点を挙げたガブリエルジェズス(中央)=ロイター

サウジ戦で先制点を挙げたガブリエルジェズス(中央)=ロイター

さらに、今シーズンは所属クラブで元アルゼンチン代表のFWアグエロとのレギュラー争いで後手に回って後半途中からの出場が多い。キャリア上、大きな試練に立たされていた。

このような状況で、チチ監督は9月の強化試合にあえて招集しなかった。だが、代役として出場した同じく21歳のFWリシャルリソン(エバートン)が2得点を挙げ、強烈にアピール。ガブリエルジェズスにとって、ますます尻に火がついた格好となった。

サウジアラビア戦でセンターフォワード(CF)として先発すると、前半終了直前、ネイマールからのスルーパスを受けてGKと1対1となり、落ち着いてゴールを決めた。代表では4カ月ぶりの得点で、ネイマールと固く抱き合い、「やっと決まった」と言わんばかりの安堵の表情を見せた。その後も、FKからのクロスに走り込んで頭で合わせるなど、果敢にゴールを狙った。

試合後、「W杯で思うようなプレーができず、とても苦しかった。でも、家族の励ましで前向きな気持ちを取り戻したんだ。これからも、きょうのようなプレーを続けたい」と笑顔で語った。

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サウジ戦で先制点を挙げたガブリエルジェズス(中央)=ロイターロイター

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