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トランプ大統領、核廃棄条約の破棄表明 中ロに対抗

(更新)

【ワシントン=中村亮】トランプ米大統領は20日、米国が旧ソ連との間で結んだ中距離核戦力(INF)廃棄条約を破棄する意向を表明した。ロシアが条約に違反し、ミサイルの配備を進めていると批判した。条約の制限を受けずに戦力増強を進める中国に対抗する狙いもある。冷戦後の核軍縮の流れが大きく転換する可能性が出てきた。

トランプ氏は同日、遊説先のネバダ州で記者団にINF廃棄条約について「その合意を終わらせるつもりだ」と語った。「ロシアや中国が戦力を増強するのに米国だけ条約を順守することは受け入れられない」と指摘した。「我々は戦力を開発する必要がある」とも強調した。

同条約には1987年に当時のレーガン米大統領とソ連のゴルバチョフ書記長が調印した。射程500~5500キロメートルの地上発射型の巡航ミサイルの開発や配備を禁じた。条約は冷戦下で過熱した核戦力の増強の流れを変えて軍縮に向かう転機となった。

ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は21日からモスクワを訪問し、ラブロフ外相やパトルシェフ安全保障会議書記と会談し、条約のあり方について協議する見通しだ。ロシアは条約を違反していないと主張してきた経緯があり、米国の破棄に反発するのは必至だ。

マティス米国防長官は10月上旬、ロシアが条約違反を続ける場合に備えて「防衛体制でとりうる選択肢を再検討している」と明らかにした。米軍は2017年3月にロシアが条約に違反して新型の地上発射型巡航ミサイル「SSC8」を実戦配備したと批判。SSC8は北大西洋条約機構(NATO)加盟国の脅威になっている。

トランプ政権は核戦力で中国に対抗する必要があるとみている。今年2月にまとめた今後5~10年間の指針となる「核体制の見直し」(NPR)では、米国が核兵器の削減に取り組んだが「中国を含む他国は逆の方向に進んだ」と指摘した。

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