2019年3月27日(水)

人工衛星「いぶき2号」打ち上げへ、温暖化ガスを監視

2018/10/21 6:30
保存
共有
印刷
その他

宇宙航空研究開発機構(JAXA)と三菱重工業は29日、温暖化ガス観測衛星「いぶき2号」を載せた主力ロケット「H2A」40号機を種子島宇宙センター(鹿児島県)から打ち上げる。温暖化ガスの排出を宇宙から監視し、温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」の下で各国が報告する排出量の検証や削減の取り組みに役立てる。

温暖化ガス観測衛星「いぶき2号」のイメージ(JAXA提供)

温暖化ガス観測衛星「いぶき2号」のイメージ(JAXA提供)

いぶき2号は2009年に打ち上げた「いぶき」の後継機。5メートルを超す本体に二酸化炭素(CO2)やメタンを測るセンサーを備える。JAXAと環境省、国立環境研究所が共同で開発し、三菱電機が製造した。衛星の開発費は215億円。

地表から反射する太陽光を観測する。温暖化ガスの種類や濃度によって、吸収される光の波長や量が変わることから把握する。

先代のいぶきからCO2やメタンの観測精度を高めた。500キロメートル四方でCO2は0.5PPM(PPMは100万分の1)、メタンは5PPB(PPBは10億分の1)の精度で分かる。先代に比べて、CO2で8倍、メタンで7倍になるという。

さらに、化石燃料を燃やした際に出る一酸化炭素(CO)も観測できるようにした。人間の経済活動で排出されたCO2の割合を推定できると期待される。微小粒子状物質(PM2.5)やブラックカーボンの大気中濃度も推定でき、大気汚染の監視に使える。

地上でも温暖化ガスの観測拠点はあるが、数が限られる。衛星を使えば、世界各国・地域が排出する温暖化ガスを共通の尺度で測れる。発電所や工場がある地域や大都市を長期にわたって監視し、温暖化ガスの排出削減策を評価できる。

パリ協定が定める温暖化対策の目標は国ごとの正確な排出量を知ることが前提で、観測データの蓄積が欠かせない。国ごとの排出量を見積もる際は、宇宙での観測データだけでなく地上や航空機などの観測結果も吟味し、実態とのずれを防ぐ。

H2A40号機には、アラブ首長国連邦のドバイ政府宇宙機関の地球観測衛星「ハリーファサット」が相乗りする。

春割実施中!無料期間中の解約OK!
日経電子版が5月末まで無料!

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報