ブータン下院選、協同党が勝利、対印インフラ協力減速も

2018/10/19 1:13
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【ニューデリー=黒沼勇史】ヒマラヤの王国ブータンで18日投開票された下院選(全47議席)で、野党の協同党が勝利したもようだ。国営ブータン放送によると、選挙管理委員会が公表した暫定結果で、協同党(DNT)が30議席を獲得した。17議席にとどまった同じく野党の調和党(DPT)を大きく引き離した。協同党は対外債務の増加を懸念しており、隣国インドの資金支援で進めるダム建設など、インフラ整備の速度が鈍る可能性もありそうだ。

ブータン下院選は9月に予備選があり、与党の国民民主党が既に敗退していた。選管は19日に最終結果を公表する。暫定結果通りなら、協同党が初めて政権を担うことになる。

2008~13年に与党だった調和党は、水力発電所の建設を積極的に進め、インドへの電力輸出を増やし経済力を高めると主張した。一方、協同党はインドに対するダム建設資金の返済額が膨張するとして建設ペースの鈍化や、社会保障の充実を訴えていた。ブータンの対インド電力輸出額は国内総生産(GDP)の9%を占める。成長率は6%台で推移する。

中印2大国に挟まれたブータンは、防衛・安全保障面でインドに依存し、中国と国交はない。ただ昨夏には、ブータン西部のドクラム地方で、中印両陸軍が2カ月半にわたり対峙し、ブータンはインドとともに中国人民解放軍の越境を非難していた。今後も地域大国の紛争の舞台になり得るだけに、政権を握る協同党の外交面のかじ取りにも注目が集まりそうだ。

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