政府、沖縄と対立再び 辺野古移設で対抗措置

2018/10/17 22:30
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政府は17日、米軍普天間基地(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設工事に関し、県による埋め立て承認撤回への対抗措置として行政不服審査法に基づき国土交通相に審査請求した。撤回処分の一時的な効力停止も申し立てた。停止が認められれば、工事を再開する。県は法廷闘争を視野にさらなる対抗手段を検討する。両者の対立の出口は見えない。

米軍普天間基地の沖縄県名護市辺野古への移設工事に関し、県への対抗措置について説明する岩屋防衛相(17日午後、防衛省)

米軍普天間基地の沖縄県名護市辺野古への移設工事に関し、県への対抗措置について説明する岩屋防衛相(17日午後、防衛省)

岩屋毅防衛相は17日、「普天間基地の危険性除去と返還を一日も早く実現できるよう努力する」と述べた。県は8月に仲井真弘多元知事による埋め立て承認を撤回した。政府は埋め立ての法的根拠を失い工事は止まっている。

政府の対抗措置は行政不服審査法に基づく手続きで、2015年10月に県が埋め立て承認を取り消した際にも使った。数週間程度で工事を再開できるとみる。裁判所への申し立ても考えたが、国交相への請求の方が手続きの期間が短いと判断した。

政府は翁長雄志前知事の死去に伴う9月の知事選への影響を避けるため対抗措置を見送ってきた。再び辺野古反対派の玉城デニー氏が知事に就任。政府はいったん対話姿勢もみせて12日に安倍晋三首相と玉城氏が会談した。5日後に対抗策を実行したのは工事の遅れを避けたいからだ。日米両政府は普天間基地を最短で22年度に返還すると合意している。

県側は反発している。玉城氏は17日「知事選で示された民意を踏みにじるものだ。様々な状況を勘案しながら対応を検討する」と語った。

県庁内には国交相が執行停止を決めた場合の策として総務省の第三者機関「国地方係争処理委員会」への審査要求や国交相決定の取り消しを求める訴訟を提起する案がある。

15年に県が辺野古承認を取り消した際と同様の措置だ。当時は係争処理委が県の訴えを却下し、県は対応を不服として別の裁判を起こした。今回も国と県の対立は法廷に場を移すことになりそうだ。

執行停止が決まれば裁判中も工事は続く見通し。菅義偉官房長官は17日の記者会見で「辺野古への移設が唯一の解決策だ」と強調した。

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