「義仲」の縁で広域連携 長野県木曽町など41自治体
(信越巡って発見)

2018/10/17 23:00
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「義仲旗揚げの地で会議が開催され、うれしく思う」。12日、長野県木曽町で開催された「『義仲・巴』広域連携推進会議」で、原久仁男町長はこうあいさつした。

木曽義仲が結ぶ自治体の輪が広がる(長野県木曽町の義仲館で)

平安末期の武将、木曽義仲の魅力を発信するため、ゆかりの地域が連携交流しよう――。同会議はこんな活動方針を掲げた地方自治体が参加する広域連携組織だ。

会場は木曽義仲と、ともに戦った女性の武者とされる「巴(ともえ)御前」をりりしく描いた漫画のポスター、のぼりで飾られた。

長野、富山の両知事の懇談を契機に発足した広域連携推進会議は今回で10回目。参加団体は増え続け、6県41団体に膨らんだ。事務局は富山県小矢部市が務めるが、木曽町で開催されるのは今回が初めてだ。

義仲は現在の木曽町で育ち、合戦の戦勝を祈願したとされる。菩提寺など史跡も多い木曽町に開催の順番が巡ってきた。

会議では義仲の活躍を理解してもらおうとする各自治体の取り組みが紹介され、意見交換した。義仲が平家に勝利した倶利伽羅峠のある県境の街、石川県津幡町から11月23日、義仲ゆかりの地を探訪する親子バスツアーが木曽町を訪問する事業が紹介された。

NHK大河ドラマに義仲を取り上げてもらうことも活動方針の1つ。悪役のイメージのある戦国武将の明智光秀が主役になる放送が決まったことから、「義仲にもチャンスが出てきた。義仲には巴御前というスーパーヒロインもいる」という声が会場から上がった。

会議終了後は、義仲の一族の菩提寺として知られる徳音寺や、義仲の生涯を絵画や人物像で表現し、紹介する資料館「義仲館(やかた)」を訪問した。

視察した職員の1人、富山県小矢部市の船見幸広課長補佐は「実は木曽には毎年来ているんですよ」と明かす。同市観光振興課で「義仲・巴プロジェクト推進班」を担当し、熱心な義仲ファンでもある。

小矢部市は富山県側で倶利伽羅峠に接する街。義仲をテーマにした地域おこしに積極的に取り組んでいる。船見さんは全国で義仲の足跡などを調べていて「みんなで情報発信すれば、義仲の人物像が見えてくる」と義仲への理解が深まることを期待していた。

その船見さんが興味を抱いた展示があった。武士団の構成や系譜などの資料だ。作成したのは義仲館の管理人を務める稲垣久男さん。定年退職後に紹介されて施設を管理しているが、「うわべだけの説明ではいけない」と思い、資料館にある様々な古い文書を調べているという。地元の歴史を愛する人々が手作りで見せる良さを感じさせる。

木曽町は12日、義仲館を改修する計画を明らかにした。原町長は「基本計画を立てる予算をとった。楽しみながら学べるようにしたい」と話している。

(竹内雅人)

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