富士山周辺観光で連携 浜銀・山梨中央銀・静岡銀

横浜銀行と山梨中央銀行、静岡銀行は17日、富士山周辺の観光振興を目指す連携協定を結んだ。3行と3県、地元3商工会議所を交えた連絡会を立ち上げ、地域を周遊する観光ツアーの創出などを目指す。2019年のラグビーワールドカップ(W杯)や20年の東京五輪開催に伴う観光客の拡大を視野に、相互送客や滞在日数の長期化、関連産業の活性化などを促す。
3行が富士・箱根・伊豆地域の観光振興で協定を締結し、東京都内で記者会見を開いた。神奈川県が地盤の浜銀と静岡県の静銀は16年に観光分野で連携し、2県6団体の連絡会を開いてきた。新たに山梨県の山梨中央銀を加え、3県9団体の連絡会を発足させる。富士山周辺の観光スポットを収めた観光地図の作製や、多言語観光情報サイトの創設なども検討する。
浜銀の大矢恭好頭取は「静銀との連携を通じた観光ルートの創設で検討を始めており、具体的な取り組みも出てくるだろう。山梨中央銀が加わり、エリア全体の取り組みがより魅力的になる。地銀がタッグを組むことで観光客により喜んでもらえる」と期待を寄せた。
山梨中央銀の関光良頭取は「隣接する3行が連携し、名実ともに富士箱根伊豆の観光振興に向けた新たな取り組みが効果的に進められる」と強調。静銀の柴田久頭取は「3県が協力することで、地域で回遊する時間や消費額が増やせる」と強調し、「地元メーカーなどの産業への波及効果も期待できる」と述べた。