2019年5月25日(土)

潮の満ち引きを起こす力、トヨタ紡織と名大が研究

2018/10/17 20:30
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トヨタ紡織と名古屋大学は17日、潮の満ち引きを起こす「起潮力」の共同研究を始めると発表した。起潮力は太陽と地球、月による天体間の引力などで生じ、重力や気圧などの変化も生み出す。生物や植物に影響を及ぼすとされるが、まだ解明が進んでいない。仕組みを科学的に解析していくことで、食料生産などへの応用を目指す。

記者会見したトヨタ紡織の鬼頭専務理事(左)と、名古屋大学の伊丹健一郎教授

起潮力は天体間の引力に加え、地球の遠心力から生じる。満月に大潮が起きやすいのも、こうした背景があるという。伝統的に農業では「種まきは満月に」などの言い伝えがあるが、これも起潮力が植物の活動に与える影響に関係するという説もある。

トヨタ紡織と名大はこのメカニズムを解明し、効率的な農業、人の健康増進などに生かす方法を探索していく。同日記者会見したトヨタ紡織の鬼頭修専務理事は「30年、50年後に社会に貢献し、ビジネスが成立するテーマとして研究を進めている」と語り、長期的視点でプロジェクトを推進する方針を示した。

トヨタ紡織が共同研究するのは、名古屋大のトランスフォーマティブ生命分子研究所。動物や植物の体内時計を分子の力で制御する研究などを手掛け、文部科学省の世界トップレベル研究拠点プログラムのひとつにも採択されている。同研究所の伊丹健一郎教授は「我々の研究に起潮力を取り入れることで、すごい革命が起きるとすら感じている」と期待を込めた。

トヨタ紡織は車部品への植物由来材料の活用に取り組むなか、起潮力が植物に与える影響に着目し栽培技術への応用を試みてきた。起潮力の指標として重力変化を利用し、レタス栽培時の照明の点灯時間を調整する実験をしたところ、収穫重量が9~24%増えたという。

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