2018年11月15日(木)

野村HD、金融危機の負の遺産と決別 米司法省と和解

金融機関
2018/10/17 9:55
保存
共有
印刷
その他

野村ホールディングスは16日、米リーマン危機を招いた住宅ローン担保証券(RMBS)の不正販売問題を巡り、米司法省と和解することで合意したと発表した。野村が和解金として4億8000万ドル(約537億円)を支払う。リーマン危機から10年を経てようやく負の遺産にけりがつく。

米司法省が問題視していたのは野村の米子会社が2006年から07年にかけて投資家に販売したRMBSだ。米司法省が証券の資産価値を適切に評価する手続きに問題があったとして調査してきた。

野村は今回の和解について「米司法省の主張する事実関係と法的責任を認めるものではない」としたものの、「長期かつ高額に及びうる訴訟を避けることが最善と判断した」と説明している。

米司法省はリーマン危機以降、世界の大手金融機関によるRMBSの不正販売についての責任を追及してきた。13年にはJPモルガン・チェース、14年にはシティグループやバンク・オブ・アメリカが和解金の支払いで合意している。

さらに、18年8月に米司法省が公表した英ロイヤル・バンク・オブ・スコットランドとの和解金が市場に衝撃を走らせた。和解金額は49億ドル(5400億円強)。金融危機時の問題について単独の金融機関に負担を求める金額としては最高だった。こうした経緯が、野村に早期和解を決断させた背景にあるようだ。

野村が今回支払うのは日本円換算で約537億円。一部はすでに引当金を積んでおり、19年3月期連結業績への影響額は約200億円と見込んでいる。18年7~9月期に費用計上する。

今年は世界の金融業界に激震をもたらしたリーマン危機から10年の節目の年にあたる。野村はRMBS問題での和解で、長年の懸案にひとつの区切りをつけた格好になる。今後は、当時リーマンから買収した欧州とアジア太平洋地域を含む、海外事業の強化が課題になる。

今なら有料会員限定記事もすべて無料で読み放題

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報