2019年5月19日(日)

不明のサウジ人記者、知人に「生命の危険感じている」

2018/10/16 18:31 (2018/10/17 1:55更新)
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【イスタンブール=佐野彰洋】トルコの警察当局は15日、サウジアラビア人の著名記者、ジャマル・カショギ氏が消息を絶ったイスタンブールのサウジ総領事館をサウジ側と合同で捜査した。外交特権のある公館の捜査は極めて異例。トルコ当局が把握していた疑惑の証拠がメディアで相次ぎ明らかになり、サウジは追い込まれた格好だ。

サウジ出身のカショギ氏は行方がわからなくなった2日時点で59歳。長年の記者生活でサウジ情報機関と接点を持ち、王室とも良好な関係だったとされるが、近年は強権的な国内統治や外交など体制批判を強めていた。

サルマン国王の息子のムハンマド王子が皇太子に昇格した2017年、弾圧を恐れて米国に逃れていた。ツイッターのフォロワー数は170万人。米紙ワシントン・ポストへの寄稿などを通じてサウジ政府批判の論陣を張っていた。米誌ニューヨーカーによると、今年8月に旧知の米国人記者へ生命の危険を感じていると打ち明けていた。

カショギ氏が2日に入ったとされるイスタンブールの総領事館で何が起きたのか。拷問と殺害の様子を記録した音声ファイルを当局が入手した―。13日、親政府のトルコ紙はカショギ氏が着けていた米アップルの腕時計型端末「アップルウオッチ」が"犯行"のもようを録音していたと報じた。

屋外にいた婚約者に預けてあったiPhone(アイフォーン)やインターネット上のクラウドサービスにデータを転送していたとの説明の真偽や入手方法は不明だが、サウジ側が公開を恐れる物証になり得る。

これに先立ち、複数のトルコメディアはサウジが2機のプライベートジェットでイスタンブールに送り込んだ計15人の「暗殺チーム」の存在や足取りも報じていた。一行にサウジの法医学専門家や軍人が含まれていたことも判明、疑惑の信ぴょう性が高まっていった。

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