2018年11月16日(金)

地面師グループの女ら逮捕 積水ハウス55億円詐欺被害

社会
2018/10/16 10:23
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東京都品川区の土地を購入しようとした積水ハウスが偽の地主にだまされて約55億円の詐欺被害に遭った事件で、警視庁捜査2課は16日、偽の書類を法務局に提出して土地の所有権を無断で移転登記しようとしたとして、土地所有者の女性になりすました職業不詳の羽毛田正美容疑者(63)=東京都足立区=ら数人を偽造有印私文書行使などの疑いで逮捕した。

東京都品川区の旅館跡地(16日午前)

同課は大型の「地面師」事件とみて捜査。事件に関与したとみられる男女計十数人の逮捕状を取得しており、残りのメンバーも順次逮捕する方針。主犯格の男1人は先週海外に出国し、別の地面師事件で収監中の男も事件に関与したとみられる。同課は積水ハウスに対する詐欺容疑も視野に、グループの役割分担や詐取金の流れを詳しく調べる。

土地は、品川区西五反田にある約2千平方メートルの旅館跡地。積水ハウスはマンション建設用地を取得するため2017年4月、仲介業者を介して所有者を名乗る女から土地を買い取る契約を締結。同年6月にかけて計63億円を支払った。

しかし土地の所有権移転登記をしようとしたところ、所有者側の提出書類が偽造と判明。登記申請は法務局に却下され、所有者を名乗る女とは連絡が取れなくなった。

積水ハウスは留保金をのぞく約55億5千万円を実質被害として特別損失に計上し、警視庁に刑事告訴。同庁は女を羽毛田容疑者と特定するとともに、取引に関わった関係者の事情聴取などを進めていた。

事件では、取引事故を防げなかった積水ハウスのコーポレート・ガバナンス(企業統治)の問題も浮上した。

積水ハウスの社外監査役・社外取締役でつくる委員会がまとめた報告書によると、営業担当者が仲介業者に取引を持ちかけられ、約1カ月後には土地の購入を会社として決断し契約。

その後、土地の所有者本人を名乗る人物から契約を否定する内容証明郵便が届き、グループ内からも取引の信用性に疑義を示す情報が寄せられたが、深く考慮されないまま代金の残金49億円の支払いに至っていた。

18年1月の取締役会では事件の責任問題などをめぐり和田勇会長(当時)と阿部俊則社長(同)が衝突し、互いの解職動議が出た。2月に会長に就いた阿部氏はガバナンス強化を優先課題に掲げている。

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