2018年11月15日(木)

米財政赤字、6年ぶり高水準 大型減税・歳出増で
2018会計年度

トランプ政権
貿易摩擦
北米
2018/10/16 6:11
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【ワシントン=鳳山太成】米財務省は15日、2018会計年度(17年10月~18年9月)の財政収支の赤字が前年度比17%増の7790億ドル(約87兆円)だったと発表した。17年末に成立した大型減税で法人税収が減少したのが主因。赤字は3年連続で拡大し、6年ぶりの高水準となった。

トランプ政権は減税や規制緩和で経済成長率を高めれば税収増で財政収支は改善に向かうと主張してきたが、財政赤字の国内総生産(GDP)比は3.9%と0.4ポイント拡大した。米連邦政府の財政悪化は金利上昇のリスクを高め、金融市場の波乱要因となる。

歳入は0.4%増の3兆3287億ドル。堅調な景気と雇用情勢にもかかわらず、伸び率は鈍った。税制改革で連邦法人税率を35%から21%に引き下げた影響で法人税収が22%減った。一方、鉄鋼やアルミニウムへの追加関税発動などで関税収入は2割増えた。

歳出は4兆1077億ドルで3.2%増えた。軍事費や社会保障費が膨らんだほか、公的債務の利払い費がかさんだ。

ムニューシン財務長官は声明で「無駄な歳出を削るとともに、強力な経済成長を実現してきたトランプ大統領の経済政策を進めれば、米国の財政は持続可能な方向に進む」と改めて強調した。

米行政管理予算局(OMB)のマルバニー局長は膨らむ政府債務について「トランプ大統領は強く認識している」と指摘する一方、「無責任で不要な歳出を引き起こしてきた議会への警告だ」と予算成立の条件に軍事費や社会保障費の拡大を求めた共和党や民主党をけん制した。

予算を策定する与野党は歳出上限の引き上げで合意するなど、財政悪化に歯止めがかかる兆しはみえない。

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