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新事業目指す企業後継者に交流の場 社団法人と野村証券

一般社団法人ベンチャー型事業承継(東京・千代田)は10月中にも、新規事業に参入を目指す同族企業の後継者が交流できるサービスを始める。会員制サイトに加え、野村証券が全国にある支店の会議室を貸し出し、対面で話し合う場も提供する。後継者向けの支援サービスは珍しい。同法人は同族企業の円滑な事業承継を後押しする。

会員制サイトは、参加する後継者が自ら呼び掛け、勉強会などを実施する場に使ってもらう。同社団法人は要望に応じ、新規事業の立ち上げに成功した経営者や弁護士、会計士らを紹介。サイト運用を始めた時点で後継者100人程度の登録を見込み、1年間で会員数2000人を目指す。

対面交流の場所は野村証券が全国に約150ある支店の会議室を提供する。同社も必要に応じて経験を積んだ経営者を紹介したり、事業承継に必要な知識を提供したりする。「後継者との接点を持ち、いざという時に相談してもらえる関係を作りたい」(野村証券)

同社団法人は関西で長く後継者支援を手掛けてきた山野千枝氏が代表を務め、クラウドファンディングを手掛けるマクアケ(東京・渋谷)の中山亮太郎社長らが6月に設立した団体。後継者の事業創出や資金調達などを支援する。会員制サイトについては「後継者同士が自発的に活動できるコミュニティーをつくりたい」(山野代表)とする。

帝国データバンクによると18年初時点での国内企業の社長の平均年齢は59.5歳、この30年で5歳以上あがった。現経営者の高齢化や後継者不足で中小企業の廃業が相次ぐとの懸念は高まっている。国も18年4月から中小企業の事業承継を促す税優遇策を導入した。

事業承継の支援策は現経営者向けが多く、後継者向けはまだ少ない。後継者の経営に対する意欲を高めることが円滑な事業承継につながる場合も多く、こうした取り組みの広がりが重要になりそうだ。

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