2019年6月19日(水)

首相、19年10月消費税10% 対策指示へ 予算・税制の検討加速

2018/10/15 10:50
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安倍晋三首相は15日午後の臨時閣議で2019年10月に消費税率を10%に引き上げるための対策を検討するよう関係閣僚に指示する。増税後の自動車や住宅などの購入を後押しし、駆け込み需要と反動減を最小限に抑える。公共投資も増やし、増税後の需要を喚起する。早めに対策を示すことで、事業者に消費税の軽減税率を導入する準備も促す。

政府・与党政策懇談会であいさつする安倍首相(15日午前、首相官邸)

政府・与党は15日午前に首相官邸で政策懇談会を開いた。北海道地震などの災害対策費を盛り込む第1次補正予算案の臨時国会への提出を確認した。首相は会議で「公共施設や農地などの復旧を力強く後押しするなど、被災地の復旧・復興に全力で取り組む」と述べた。

公明党の山口那津男代表は政策懇談会後に「(増税対策の)準備を加速させなければならない」と述べた。菅義偉官房長官も15日午前の記者会見で「軽減税率のほか、駆け込み需要と反動減の平準化のための様々な措置の具体化を進める必要がある」と述べた。菅氏はリーマン・ショック級の経済への打撃があれば増税延期の可能性があるとの方針も改めて語った。

政府は増税に伴い、酒と外食を除く飲食料品の税率を8%に据え置く軽減税率を導入する予定だ。小売業者などは10%と8%の複数の税率に対応したレジやシステムの整備が必要になる。首相は事業者の準備が進むよう関係省庁に指示する。

首相はこれまで2度、消費税増税を延期した。19年10月に増税する意向をたびたび示してきたが、過去の経緯を踏まえて事業者の準備が遅れる懸念が出ていた。

駆け込み需要と反動減を抑える対策では、消費者が増税後に自動車や住宅を購入する際の資金を財政・税制面で支援する。中小の小売店などでキャッシュレス決済した際に、消費者に2%分を還元する案も検討している。ポイント還元の資金は政府が補填する。

増税で得る財源の使途を一部変更し、幼児教育・保育や低所得者向けに大学の無償化を実施する。制度が着実に実施されるよう、文部科学省など関係省庁は準備を急ぐ。

政府は第1次補正予算案に加え、防災・減災のインフラ整備費用などを計上する第2次補正予算案も年末に編成する。公共事業を積み増し、増税に向けて需要が落ち込まないよう対策をとる。19年度当初予算案にも計上するため、公共事業費は大きく膨らみそうだ。

14年4月に消費税率を8%に引き上げた際は5.5兆円の経済対策を打った。それでも予想を上回る反動減があった。今回も与党から対策費の増額を求める声が高まる可能性がある。

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