2018年12月19日(水)

中四国に「イオン旋風」 フジと提携、巨大連合に
フジ社長「社名残すために決断」

小売り・外食
地域総合
中国・四国
2018/10/12 21:48
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中四国の流通業界が「イオン旋風」にさらされている。マックスバリュ西日本を軸とする3社統合に続き、愛媛が地盤の中堅スーパー、フジイオンとの資本業務提携に踏み切った。店舗数400に迫る巨大グループの誕生にイズミハローズ(岡山県早島町)など地元資本はどう対抗していくのか。少子高齢化が進む地域の消費を巡る競争が激しさを増しそうだ。 フジの山口普社長は12日、松山市内で記者会見を開き、「中四国エリアでナンバーワンの事業連合体を作るとの考えが一致した」とイオンとの提携に踏み切った理由を語った。2019年2月末をメドにイオンがフジの発行済み株式の最大15%を取得するが、「フジの名前は残るし、上場も維持する」として、経営の独立性は堅持する意向を示した。

イオンとの資本業務提携について会見するフジの山口社長(12日、松山市)

イオンとの資本業務提携について会見するフジの山口社長(12日、松山市)

フジは19年3月以降にイオンからマックスバリュ西日本の株式を取得することでも合意した。山口社長は「マックスバリュ西日本とやマルナカとの緊密な連携もあり、お互いを尊重しながら協力関係を築きたい」と述べたが、取得する株式数や金額は未定とした。

記者会見で握手するイオンの岡田社長(左)とフジの尾崎会長兼CEO(12日、東京都千代田区)

記者会見で握手するイオンの岡田社長(左)とフジの尾崎会長兼CEO(12日、東京都千代田区)

マックスバリュ西日本など3社統合発表直後の提携合意について同日、東京で記者会見を開いた尾崎英雄会長兼最高経営責任者(CEO)は「このタイミングで参加することがベスト」とイオンの食品スーパー事業再編に沿った決定だったと明かした。今後の関係について尾崎会長は「切磋琢磨(せっさたくま)しながら個性を大事にしていく」としたうえで「店舗数が不足しており、もう一段の高みを目指す」と提携の意義を強調した。

イオンの岡田元也社長は「地域に貢献できる圧倒的な体制をつくるうえで一番望ましい結論」と提携合意を歓迎。「この地域を尾崎さんに束ねてほしい」と述べ、フジ主導で統合3社も含めた事業を展開していく考えをにじませた。

 イオンと資本業務提携を発表したフジの山口普社長との一問一答は以下の通り。
 ――具体的な事業面でどのようなメリットを期待しますか。
 「中四国で事業展開する中で一定の規模を確保することは生き残るために重要だ。その上で地域に根ざした企業活動を行っていく」
 「地場産の食品開発や産地との連携で、地域経済に今まで以上に貢献できる。同一エリア内の両社の店舗間でバックヤードやシステムの共同活用も可能だろう」
 ――イオン傘下で経営統合するマックスバリュ西日本やマルナカ(高松市)との連携は。
 「エリア内での連携を考えているが、イオンと提携内容を協議している段階なので、具体的な話はまだしていない」
 ――イオンがフジの筆頭株主になり、最終的に経営統合もあるのでしょうか。
 「筆頭株主については今後協議していきたい。当面はここ2~3年でお互いのシナジーを見いだすことが課題だ。数年ののちに将来を検討する可能性はある」
 ――先にイオンと資本提携したマルナカは経営統合で消滅します。自社がなくなる可能性は。
 「今回の提携の狙いは逆だ。フジの社名を残し、将来にわたって従業員の雇用を維持し、しっかりと地域の中で支持を受けられる企業であるために、どんな備えが必要か判断したのが今日の発表だと理解してもらいたい」

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