2018年12月11日(火)

「聖徳太子」の偽1万円札、見破れますか?

2018/10/14 11:30
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聖徳太子が描かれた旧1万円札の偽札を飲食店で使った疑いで、81歳の男が警視庁に逮捕された。1986年に発行が停止された同紙幣は現在も使えるが、日常生活で触れることはめったにない。店員は見慣れないデザインのお札をつい受け取ってしまったが、あなたは見破れるだろうか。

聖徳太子が描かれた旧1万円札「C一万円券」=日本銀行提供

男の逮捕容疑は9月上旬、東京駅構内のコーヒー店とファストフード店で偽の1万円札を各1枚使った疑い。8月以降、都内の飲食店やスーツ販売店など17店でよく似た偽札が計23枚見つかっており、同庁捜査2課はいずれも同じ男が使ったとみている。

同課によると、偽造されたのは、聖徳太子が描かれ、86年まで約30年間発行されていた「C一万円券」。インクジェット式プリンターで印刷されたとみられるが、記番号は全て異なり、一部にはすかしが入っていた。男は「知人からもらった。偽物とは知らなかった」と話しているという。

逮捕容疑の2件で男に対応した店員は20代と60代。2人とも「今も使える」ということで受け取って9千円程度のお釣りを渡してしまい、店が売り上げを入金する際に銀行のチェックで発覚した。「精巧なつくりではないが、聖徳太子の1万円札にはなじみがなく、見破れなかったのだろう」と捜査幹部は話す。

現在発行されている紙幣には、ホログラムを始めいくつもの偽造防止技術が注ぎ込まれている。通貨などの鑑定を手掛ける調査会社「偽造通貨対策研究所」(東京)の遠藤智彦所長は「今の技術と比べればC一万円券などの旧紙幣に施された対策は甘く、偽造の対象になりやすい」と指摘。「怪しいと思ったら受け取らないことが重要」と話している。

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