日焼けサロンの使用停止を 仏国立機関、発がん性指摘
【パリ=共同】フランスの国立食品環境労働衛生安全庁は11日までに、日焼けサロンで使われる人工的な紫外線による皮膚がん発症の危険性が「明らかだ」として、行政当局に対し「国民が美容目的で人工的な紫外線を浴びることがなくなるようあらゆる措置を取ることを勧告する」と発表した。

同庁によると、人工紫外線の発がん性はこれまでも指摘されてきたが、最近の研究結果でより明確となった。特に若年層で浴びた場合のリスクがより高いとされ、フランスでは若い世代の悪性黒色腫では、症例の43%が30歳未満で日焼けサロンを使用したことが原因と考えられるという。
人工紫外線への皮膚の反応は、日光を浴びた場合とは異なり、皮膚の老化が4倍の速度で進むと推定されるほか、ビタミンDの十分な生成にもつながらないとしている。
フランスのメディアによると、ブラジルやオーストラリアでは日焼けサロンは禁止されている。