印ITサービスTCS 7~9月期純利益、12%増の1250億円
ラジェシュCEO「2ケタ成長、年内続く」
【ムンバイ=早川麗】インドIT(情報技術)サービス最大手のタタ・コンサルタンシー・サービシズ(TCS)が11日発表した2018年7~9月期連結決算は、純利益が11億1900万ドル(約1250億円)と前年同期に比べ12%増えた。売上高が1億ドル以上の新規顧客を4件獲得するなど主力の欧米を中心に受注が好調で、利益率も高まった。
「2ケタ成長の軌道に戻すことに注力してきて、投資した分野が伸びている。年内は2ケタ成長が続くだろう」。TCSのラジェシュ・ゴピナサン社長兼最高経営責任者(CEO)は11日の記者会見でこう述べ、高成長を取り戻したことに胸を張った。
売上高は10%増の52億1500万ドル。主力の北米市場ではプラスチック・紙包装のメーカーから基幹系業務システムをクラウド上のサービスに移管、統合する業務を受注した。増収率は8%と、18年4~6月期の7%増収から加速した。欧州では英国の大手小売りチェーンや金融サービス、ドイツの銀行、スイスの保険会社などから相次ぎ受注し、英国は23%増収、その他の欧州は17%増収となった。
顧客の産業別では小売業や消費財、エネルギー分野、ヘルスケアなどが2ケタ増となり、規模の大きい金融サービスも6%増に成長率が高まった。
通貨ルピーが対ドルで過去最安値圏で推移する中、ルピー換算の業績はさらに伸び率が高い。売上高は21%増、純利益は23%増となった。
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