2018年10月22日(月)

対北「独自制裁解除」韓国外相が言及、即座に撤回

南北首脳会談
朝鮮半島
2018/10/10 22:47
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【ソウル=恩地洋介】韓国の康京和(カン・ギョンファ)外相は10日の国会答弁で、2010年の韓国哨戒艦「天安」沈没事件を踏まえた北朝鮮に対する独自制裁の解除を検討する考えを示した。ただ、発言に保守系議員らが強く反発。康氏はその後、「誤解を招いたことを謝罪する」として、事実上の発言撤回に追い込まれた。

独自制裁は船舶の入港や新規投資、訪朝の禁止が柱。康外相の発言は、即座に撤回とはなったものの、南北融和に前のめりな現政権の姿勢を象徴する。

韓国政府は貿易や経済交流に関する制裁を維持する一方、人的交流には特例を適用している。平昌冬季五輪の際には北朝鮮芸術団を乗せた貨客船「万景峰92号」の入港や、金英哲(キム・ヨンチョル)党副委員長らの韓国入りが認められた。

北朝鮮との貿易や投資など経済面の交流に関しては、国連安全保障理事会の制裁と重複する。トランプ米政権は非核化実現まで制裁を緩めない方針で、韓国外務省関係者は「国連制裁を損なわない範囲で柔軟に検討する」としている。制裁の解除自体は行政判断で可能だが、米国の了解なしには困難だ。

康氏の発言の背景には、制裁緩和に向けて国際世論を喚起したい北朝鮮の思惑が働いている。

モスクワを訪問している崔善姫(チェ・ソンヒ)外務次官は9日、中国とロシアとの外務次官協議に臨んだ。ロシア外務省によると、中朝ロ3者の外務次官は、北朝鮮が非核化に取り組んでいるとして、国連安保理の対北朝鮮制裁を見直す必要があるとの声明を発表。米国を念頭に「一方的な制裁」に反対する共通の立場を確認し、北朝鮮が訴える段階的な非核化を支持する立場も改めて表明した。

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