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携帯値下げへ議論、格安スマホ促進 料金シンプルに

総務省は10日、携帯電話料金の引き下げに向けた議論に着手した。まず格安スマートフォン(スマホ)事業者が大手の回線を利用する際の「接続料」を見直す。複雑な料金体系を簡易にしたり支払いを総額で示したりするなど、消費者が最適なプランを選べるようにする仕組みも検討する。直接的な料金規制がすでに撤廃されているなか、どこまで大手各社が対応を進めるかも焦点になる。

携帯料金については菅義偉官房長官が8月の講演で「他の国と比較すると高すぎる」と発言し、値下げ論が動き出した経緯がある。菅官房長官は10日の記者会見でも「公共の電波を利用している中で料金が不透明との指摘がある」と述べた。

総務省の有識者会合「モバイル市場の競争環境に関する研究会」は10日に初会合を開き、事業者間の競争や利用者の理解の促進を主な論点に挙げた。

事業者の競争については、割安なプランを提供する格安会社が公平に競争できる環境をめざす。格安スマホのシェアが高まれば、全体として料金の引き下げにつながる。

具体的には格安会社が大手から回線を借りる際の接続料の見直しを挙げた。総務省が設備の原価や利潤、需要などに基づく算定方式を示しているが、不透明との見方もあるため見直しを検討する。大手が系列の格安会社を不当に優遇し、競争を妨げていないかも改めて検証する。

消費者が理解しやすい料金体系も課題だ。10日の会合では全国地域婦人団体連絡協議会の長田三紀事務局長が「シンプルで分かりやすい料金プランを強く求めたい。自分に合わない端末を選んでしまっているユーザーも多くいる」と訴えた。

研究会は対策例として、契約期間全体で端末代と通信料金の総額が実質的にどれぐらいになるかを提示する案を示した。

実際のデータ使用量が少なくても、利用者が高額のプランを契約しているケースもある。総務省は実際の利用量に沿った適正な料金プランを案内するよう携帯各社に行政指導しており、指導した後の検証も進める。

日本の携帯料金については、研究会で慶応義塾大学の黒坂達也特任准教授が「現時点で国際比較すると高いと言わざるをえない」との見方を示した。競争の激しい欧米で料金が下がり続けているのに対し、日本はほぼ横ばい。各国のシェア最上位企業のプランを国別に並べると、日本が最も高くなっている。

通信サービスの品質なども違うため、携帯料金は海外との単純な比較が難しい面もある。国内の大手各社からは「官製値下げ」に対して困惑する声もあがる。KDDIの高橋誠社長は10日の記者会見で、「(値下げの)社会的要請があることは理解している」とした上で、「社会貢献は大きなテーマ。単純な値下げにはならないが、検討していく」と述べた。

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