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京大、研究実用化に攻めの姿勢、企業に技術アピール

京都大学が研究の実用化に攻めの姿勢を打ち出している。同大の投資子会社である京都大学イノベーションキャピタル(京都市)は10日、投資先や京大が持つ技術を企業やコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)に紹介するイベントを東京都内で開催した。スタートアップや研究者が連携先や資金調達先を見つけ、事業を確立できるよう後押しする狙いだ。

会場となった都内の京大のオフィスには90社近くが詰めかけ、立ち見が出るほどの盛況ぶり。研究の実用化を後押しする目的で設立された京大イノベーションキャピタルの担当者が、投資先22社について説明した。各社の事業内容や開発状況に参加者は熱心に耳を傾けていた。

投資先の1社である京都創薬研究所(京都市)は治すのが難しい目の病気の治療薬を開発する。生命科学研究科の垣塚彰教授の研究が出発点だ。翔エンジニアリング(東京・港)は生存圈研究所の篠原真毅教授の研究をもとに、無線給電機器の開発、販売を手掛ける。

京大が持つ技術としては、ゲノム編集で魚類を品種改良して養殖コスト低減につなげる研究や、塗布型の太陽電池の開発などが紹介された。

22社の投資先の顔ぶれで特徴的だったのがハードウエアスタートアップの多さだ。創薬や医療関連が半数近くを占め、蓄電池や断熱材を手掛ける企業も登場した。「花開くには時間がかかるが、強い産業をづくりにつながる」。京大イノベーションキャピタルの室田浩司社長はこう意気込む。

同社は投資だけでなく、有望そうな研究を発掘し、どうやったら事業化できるか相談に乗り、会社設立もサポートする。ノーベル賞受賞が決まった本庶佑・京都大学特別教授の研究成果が薬として世の中の役に立つのにも20年以上の月日がかかった。

スタートアップへの投資では目先のリターンを重視しがちだが、科学技術の分野ではこうした地道な実用化支援も重要になりそうだ。

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