2019年1月22日(火)

KDDIがキッザニア買収 教育×ITで次の収益

2018/10/10 13:00
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KDDIは10日、子どもが就業体験できる施設「キッザニア」の運営会社を買収したと発表した。次世代通信方式「5G」を使った新ビジネスを体験できるブースをつくるほか、仮想現実(VR)で遠隔地からも楽しめる仕組みの開発も検討する。主力の通信事業の伸びしろが限られるなか、通信やネットの技術と教育を組み合わせた新サービスを収益源の一つにする。

「キッザニア東京」で子どもたちと写真に納まるKDDIの高橋誠社長(右端)とKCJグループの住谷栄之資社長兼CEO(左端)=10日午前、東京都江東区

■2020年、名古屋に3カ所目

運営会社のKCJグループ(東京・中央)の発行済み株式の過半を取得し、子会社にした。取得額は非公表。KCJグループ創業者の住谷栄之資社長兼最高経営責任者(CEO)や一部企業から取得したという。

KCJは東京都と兵庫県の2カ所でキッザニアを運営している。2020年度には名古屋市にも開く計画で、5Gやあらゆるモノがネットにつながる「IoT」時代の新ビジネスを体験できる設備をつくる。自動運転やロボットを使った遠隔医療の体験などを想定している。

キッザニアはKDDIの技術を取り入れることで、施設の魅力向上を狙う。大容量のデータを一瞬で送れる5Gを用い、離れた場所からVRなどで就業体験できるサービスの開発も検討する。

すでにあるキッザニアのてこ入れも進める。キッザニアは現在、来客情報を紙ベースで管理しており、デジタル化して効率を高める。子どもや保護者の属性を人工知能(AI)で分析し、最適なブースを案内するシステムなどを取り入れる。専用のアプリやウエアラブル端末も導入する方針だ。

■ドコモの出展どうなる

キッザニアは企業がスポンサーにつく形で、多種多様な体験ブースを設けている。ブースを出せるスポンサーは1業種につき1社までで、携帯キャリアではNTTドコモが出展している。ドコモが今後も出展し続けるかについては、「個々のスポンサーについてのコメントは差し控える」(KDDI)としている。

KDDIが新たに体験ブースを出すことも検討しており、子どもや保護者への宣伝効果を狙う。KDDIの高橋誠社長は同日の記者会見で「子どもの教育をサポートすることはブランド価値がある。KDDIのイメージに良い影響があればいい」と強調した。

KDDIは今年1月にも英会話教室のイーオンホールディングスを買収し、教育分野へ参入した。VRを取り入れた新タイプの英会話サービスの開発などを狙っている。

主力の国内通信は今後、人口減などで大きな成長は期待できない。KDDIはエネルギーや金融などの周辺サービスを強化し、1人あたりの売り上げを増やす戦略に出ている。教育分野もそうした囲い込み策の一つと位置づける。キッザニアの買収で「非通信事業」の強化に弾みをつけたい考えだ。

(河野真央)

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