中2全3000人にピロリ菌検査 横須賀市、胃がん撲滅へ
神奈川県横須賀市の上地克明市長は9日、2019年度から市内に住む全ての中学2年生を対象に、胃がんの主原因とされるピロリ菌の感染検査を実施する方針を明らかにした。除菌のための費用も公費で負担し、胃がん撲滅を目指す。
これに先立ち、市議会は「胃がんの早期予防には義務教育期間中の対策が望まれる」と明記したがん克服条例を全会一致で可決。上地市長は報道陣に「がんは早い時期に発見すれば治る。条例は意義深い」と強調した。
対象は約3千人で、検査は任意。尿検査でピロリ菌感染の疑いがある場合、呼気を調べて診断を確定させる。19年度予算案に必要経費を計上する。
市によると、中学生向けにピロリ菌の検査や除菌を行っている市町村は全国に10以上ある。市内のがんによる死亡者のうち、胃がんは肺、大腸に続き3番目に多い。胃がんの9割以上はピロリ菌が原因とされる。〔共同〕
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