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プラントライフシステムズ、栽培にAIとセンサー活用

1年目の農家が40年目のベテランと同じトマトを作る。そんな熟練の技を再現する栽培システムを開発したのが、プラントライフシステムズ(PLS、横浜市)だ。センサーと人工知能(AI)を組み合わせ、日照や雨量などを基に水やりの時間や量などを指示する。最適な収穫時期も示す。大手商社からの出資も得て、農業初心者でも適切な栽培ができることを武器に売り上げを伸ばす。

AIが栽培者のスマホに水やりなどを指示する

商品名である「KIBUN」は、植物の気分をシステムが教えるという意味で名付けた。培地中や空中などに設置したセンサーで気温や湿度、水分量を測定。AIが植物の成長過程や天候を分析して、水やりのタイミングや量、設定温度などをスマートフォン(スマホ)を通じて農家に伝える。

土ではなく、サンゴを細かく砕いたものに苗を植える。あえてトマトには適さないアルカリ性のサンゴを使うのは、肥料や水の管理がしやすいためだ。セ氏13~35度が栽培の適温とされるが、KIBUNを使えば同5~47度でも可能だという。

さらに、一般的にトマトは糖度を高くしようとすると小ぶりになり、収穫量が減る傾向にある。PLSでは「糖度を下げずに収穫量を1.8倍にできた」(松岡孝幸社長)。システム使用料は年240万円と安くはないが「いずれは必要だとわかってもらえるはず」(同)と期待する。

自動運転の制御システムの開発会社を経営していた松岡社長が、2014年にPLSを立ち上げた。培った技術を使うことで、天候などに適切に対応して栽培するシステムを開発できると考え、17年にKIBUNを発売した。

18年3月期は売上高が3000万円だった。19年3月期は5億円にすることを目指す。国内だけでなく、17年に進出した中国に続き、将来的には欧米への売りこみも検討している。併せて栽培対象もメロンやスイカ、イチゴ、茶葉などに拡大していく考えだ。

PLSは17年、横浜市から知的財産を積極活用した経営に取り組んでいるとして「横浜知財みらい企業」に認定された。18年8月には丸紅からの出資受け入れも発表した。こうした外部からの評価をアピールしつつ、事業拡大を目指す。(浦崎唯美子)

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