中国とASEAN加盟国の海軍、10月下旬に初の合同訓練
中国・広東省沖で 南シナ海の領有権問題に配慮

2018/10/9 16:41
保存
共有
印刷
その他

【マニラ=遠藤淳】フィリピン国防省は9日までに、東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国と中国の海軍が22~29日に中国・広東省湛江市沖で合同の海難救助訓練を実施すると明かした。ASEANと中国の海軍による合同訓練は初めて。中国はASEANと軍事関係を強めることで米国などをけん制する狙いだとみられる。

湛江市には中国海軍の南海艦隊司令部がある。訓練では各国の海軍が艦船を派遣し、海難事故で遭難者を捜索、救助すると想定。中国とASEANは8月にシンガポール海軍の施設内で合同の机上訓練を実施していた。

今回の訓練は2月のASEANと中国の国防相会合で合意。中国とASEANの一部加盟国は南シナ海の領有権を巡って対立しており、係争地以外で行う方向で調整していた。フィリピン国防省のアンドロン報道官は湛江市沖で訓練する理由について「中国の領海内であることが明白だからだ」と記者団に説明した。

フィリピン海軍は揚陸艦を送る予定。参加する人数は明らかにしていない。軍幹部は「今回の訓練は相互連携と人道支援が狙いだ」と強調した。

これとは別に中国は8月、ASEANに対して南シナ海で共同軍事演習を定期的に行うことを提案し、南シナ海の紛争回避に向けた行動規範の「たたき台」に盛り込んだ。中国は原則として域外国を参加させないことを求めている。だが、それでは米国の排除につながり、南シナ海での中国の軍事的影響力が強まる可能性があるため、なお構想段階だとみられる。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]