翁長氏を追悼 沖縄で県民葬

2018/10/9 14:58 (2018/10/9 20:15更新)
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米軍普天間基地(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設反対を訴え、8月に膵がんのため67歳で死去した翁長雄志前沖縄県知事の県民葬が9日、那覇市で営まれた。玉城デニー知事は式辞で「(翁長氏は)新基地の阻止に取り組み、沖縄の民意を訴え続け多くの共感を得た。県民は遺志を引き継ぐ」と述べ、辺野古反対の路線継承を改めて表明した。安倍晋三首相は、沖縄の基地負担軽減に意欲を示すメッセージを寄せた。

翁長雄志前沖縄県知事の県民葬が営まれ、大勢の県民らが献花に訪れた(9日午後、那覇市)=共同

玉城氏は県民葬の後、宮腰光寛沖縄北方相と県庁で会談し、辺野古移設に反対する考えを表明した。普天間基地の県外移設と早期返還、日米地位協定の抜本的な見直しや輸送機オスプレイの配備撤回を求める要望書も手渡した。知事就任以来、安倍内閣の閣僚と会うのは今回が初めて。宮腰氏は「しっかり受け止め、事務方で検討させたい」と応じた。

県民葬で玉城氏は、新基地阻止に向けた翁長氏の姿勢について「あらゆる手法を駆使した」と指摘し「沖縄に米軍基地が集中している現状を国際社会に訴え、日米地位協定の改定を求めるなど、負担軽減に尽力した」と功績をたたえた。

首相メッセージは、菅義偉官房長官が代読した。「基地負担の軽減に向けて、一つ一つ確実に結果を出す決意だ。県民の気持ちに寄り添い、振興、発展のために全力を尽くす」と表明した上で、「沖縄が大きな負担を担っている現状は到底是認できない」とした。「できることは全て行う、目に見える形で実現する」との政府方針も明らかにした。

翁長氏と政府の間では、辺野古移設を巡り激しい対立が続いた。翁長氏の路線継承を掲げて当選した玉城氏に政府がどう対応していくのかが注目される。玉城氏は今週中にも政府高官らとの会談を希望しており、最初の試金石となりそうだ。翁長氏は、保守と革新の壁を越えて辺野古移設に反対する政治勢力「オール沖縄」の立役者。反対運動の象徴的存在で、国と法廷闘争を繰り広げるなど、対立姿勢を貫いた。

県民葬には衆参両院議長や政党幹部らも参列し、3千人以上が別れを惜しんだ。〔共同〕

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