2019年3月23日(土)

性暴力と闘う2人に平和賞 国内からもたたえる声

2018/10/5 22:30
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2018年のノーベル平和賞の受賞者は5日、性暴力と闘う2人に決まった。「性暴力の実態に関心を持つきっかけになれば」「全世界の女性が励まされる」。国内の関係者からも喜びの声が上がった。

 アフリカ中部コンゴでインタビューに答えるデニ・ムクウェゲ医師(中野智明氏撮影)=共同

コンゴ民主共和国の医師のデニ・ムクウェゲさん(63)は武装勢力から性暴力を受けた被害者の治療に取り組む。「コンゴの性暴力と紛争を考える会」の米川正子代表は「受賞が紛争地の性暴力の実態に対し世界が目を向けるきっかけになってほしい」と話す。

米川さんの働きかけでムクウェゲさんは2016年に来日し講演会を開いた。「彼の同僚や友人が殺され、彼も暗殺未遂に遭った。この状況でコンゴの現状を世界に発信することは大きな勇気が要る」とたたえる。

米川さんは「コンゴでは資源がある地域の住民に性暴力をふるい、恐怖を植え付けて移住させている。紛争の背景には何があるのかにも関心を持ってほしい」と話す。

もう1人は過激派組織「イスラム国」(IS)に拘束され生還し、性暴力根絶を訴えるイラクの人権活動家のナディア・ムラドさん(25)。人権団体「ヒューマンライツ・ナウ」事務局長の伊藤和子弁護士は「壮絶な性暴力の被害を証言することは強い覚悟がいる。受賞は全世界の女性が励まされるだろう」と語る。

伊藤弁護士はムラドさんの活動は性被害を告発する「#MeToo」(「私も」の意)運動の一種とし「国内でもセクハラ問題が減らないなか、訴える勇気の重要性が伝われば」と期待。「ISではたくさんの女性が傷つけられるが、誰も何も裁きを受けない現実がある。受賞でその現実にもっと光が当たり、世界的に新しい仕組みができてほしい」と話した。

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