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AIが店頭価格を自動更新、JDIが新技術を開発

ジャパンディスプレイ(JDI)は5日、人工知能(AI)が小売店の店頭に並ぶ商品の価格を自動で決める新技術を開発したと発表した。販売実績などを基に、最適な販売価格を算出する。ディスプレーで店頭価格をリアルタイムに更新できる電子棚札と組み合わせ、スーパーやコンビニに売り込む。

「気温が上がるとビールの売れ行きが伸びる」といった相関関係にあわせてAIが棚札の値段を細かく更新する。AIはPOS(販売時点情報管理)データや競合他社の販売価格、製品原価など様々なデータから最適の販売価格を導き出す。ビールの価格を変える際は「つまみ類」も連動して変えるなど、店全体の売上高が最も大きくなるように計算する。こうした需給に応じた価格設定は「ダイナミックプライシング」と呼ばれている。

AIが決めた価格を表示する「電子棚札」は提携関係にある台湾のEインクと開発した。欧米メーカーなどの既存製品に比べて高精細で、漢字の表記に向いている。AIや電子棚札をまとめたソリューションとしてJDIが直販するほか、商社などを通じた販売も検討する。海外の小売店にも現地の販売拠点を通じて売り込んでいく。

電子棚札は価格を柔軟に変えられるほか、人手も減らせる利点がある。米調査会社マーケッツアンドマーケッツによると、世界の電子棚札市場規模は2017年で3億9千万ドル(約440億円)。23年には14億2千万ドルに伸びる見通しだ。

JDIは売上高の8割をスマートフォン(スマホ)向けの液晶パネルに依存している。収益安定に向けて、ソリューションや車載ディスプレーといったスマホ以外の分野で売上高の半分を稼ぐ目標を掲げている。

(龍元秀明)

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