2018年11月16日(金)

築地市場6日閉場、83年の歴史に幕 難航の移転

さよなら築地市場
地域総合
東京
2018/10/5 16:31
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83年の歴史を持つ築地市場(東京・中央)が6日、閉場する。食の中核市場は11日に開く豊洲市場(東京・江東)へと引き継がれる。土壌汚染問題や政治に翻弄され、移転への道は険しかった。

早朝、フォークリフトや小型作業貨物車が行き交う(9月)=三村幸作撮影

早朝、フォークリフトや小型作業貨物車が行き交う(9月)=三村幸作撮影

「開場以来、都民の食生活を支え、日本の食文化の発展に貢献してきた」。東京都の小池百合子知事は5日の記者会見でこう話した。

小池知事は同日早朝に築地市場でセリを見学。その後、市場業界幹部と移転に向けた最終打ち合わせをした。業界の関係者には「『豊洲ブランド』をともに築いていき、中核市場に育てていきたい」と呼びかけた。

築地市場は1935年に開場。全国からえりすぐりの生鮮食品を集め、水産で1日平均1500トン規模の取扱量を誇るなど国内最大級の市場となった。「築地ブランド」は世界が注目し外国人観光客にも人気だった。

一方で老朽化や物流の増加には対応できず、20世紀後半から再整備論議が起こった。石原慎太郎元知事による築地の廃止発言などを経て2001年、移転が決まった。

だが実現までには17年もの時間がかかった。

工場跡地だったため土壌汚染対策が欠かせず、07年の都知事選では豊洲の土壌汚染問題が争点になった。3選した石原氏は対策会議を設置。11年に大規模な対策工事を施し着工にこぎつけた。16年に完成し、同年11月には開場する方針だった。

ところが開場まで3カ月に迫った16年8月、就任したばかりの小池百合子知事が開場延期を決定。9月には施設への有害物質の進入を防ぐ「盛り土」がないことが判明した。築地残留か豊洲移転かの議論も過熱したが、追加対策を実施したうえで、知事は18年7月に豊洲の安全を宣言した。

移転騒動の荒波を越えた築地は業務を終える。ただ、豊洲移転後も開場後の慣れない環境での運営や予定していた集客施設の設置遅れなど課題は山積している。

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