FBI、カバノー氏調査結果を報告 トランプ政権「承認を確信」
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【ワシントン=中村亮】米ホワイトハウスは4日、米連邦捜査局(FBI)が連邦最高裁判所の判事候補に指名されたブレット・カバノー氏に浮上する性的暴行疑惑の追加調査を終え、米議会上院に結果を伝えたと発表した。声明では「調査を踏まえて、上院がカバノー氏を最高裁判事に承認すると確信している」と強調した。
調査結果の内容は公表されていない。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は関係筋の話として、ホワイトハウスは疑惑を裏付ける証拠は見つからなかったと判断したと報じた。トランプ大統領は4日、「(カバノー氏への疑惑は)確証が全くない!」とツイッターに投稿した。
上院司法委員会の委員長を務めるグラスリー共和党議員も4日の声明で調査報告について「知らないことは何もなかった」と指摘した。一方、民主党議員からは「FBIの調査は不十分だ」との批判も出ている。
共和党指導部は5日に上院本会議で人事案に関する議論を終結させる動議を採決し、6日にも承認に向けた最終の採決に入る構えだ。承認には上院(定数100)のうち過半数の賛成が必要だ。共和党は51議席と過半数を占めているが、党内の複数の穏健派が態度を保留している。
カバノー氏を巡ってはカリフォルニア州の大学教授のフォードさんが議会公聴会で1982年夏に高校生だったカバノー氏から性的暴行を受けたと証言した。共和党内からも疑惑の真相解明が必要だとの意見が出て、トランプ氏は9月28日にFBIに疑惑の調査を指示していた。