2018年10月22日(月)

商工中金の危機対応融資、所管省庁の承認手続きに問題 会計検査院

金融機関
2018/10/4 17:09
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会計検査院は4日、政府系金融機関、商工組合中央金庫(商工中金)への検査結果を発表した。同金庫は災害や経済の急変に対処する公的な「危機対応融資」で組織的な不正が2017年に判明していた。中小企業庁など所管省庁が十分に調査せずに、融資を認めていたと指摘。制度を担う省庁のずさんな対応も浮き彫りになった。

商工中金では、税金を原資とする危機対応融資で不正が明らかになった。これを受け会計検査院が検査していた。商工中金は国の危機対応融資の対象になるように、取引先の売上高や純利益の数字などを書き換え、経営悪化で資金が必要なように見せかける不正を全国の支店で繰り返した。

危機対応融資は所管省庁(経済産業省=中企庁、財務省、農林水産省)が大災害や急激な円高などの経営環境の変化を「危機」と認定し、資金繰りが厳しくなった企業に低利・長期で貸し出す公的な制度。所管省庁が一般の金融機関にとって通常の条件で融資することが難しい状況になったと判断すれば、使えるようになる。

検査結果によると7件あった危機認定のうち、1件を除いて融資が難しいかどうか一般の金融機関への聞き取り調査をしていなかった。「可能な限り調査をしたうえで的確に判断する」ように求めた。

会計検査院は533の金融機関に危機対応融資に関するアンケート調査も実施。この融資のあり方を聞いたところ「見直したうえで存続すべきだ」との回答が54%で最も多かった。どのように見直すべきかとの質問には「危機事象の認定を厳格にする」との答えが83%で最多。「廃止すべきだ」は9%にとどまった。

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