KCS、消雪パイプの遠隔監視システム IoT活用

2018/10/5 0:00
保存
共有
印刷
その他

Webアプリケーション開発のKCS(新潟県長岡市)は、消雪パイプの稼働状況や井戸の水位を遠隔から監視するシステムを開発した。あらゆるモノがネットにつながるIoTを活用した。従来は現場に行かないとトラブルの原因や水位の変化が分からなかった。渇水による消雪ポンプの緊急停止を防げるほか、地盤沈下への対策などに役立てる。

スマホで消雪パイプの稼働状況や井戸の水位変化を確認できる

システムは井戸の水位を測るセンサーや、消雪パイプの制御盤に取り付ける監視装置などで構成する。水位やポンプの稼働状況などのデータを監視装置で集約し、クラウド上で保管する。

パソコンやスマートフォン(スマホ)に24時間の時系列グラフで水位の変化を表示する。消雪パイプの運転状況も画面上に表示し、渇水の恐れがある場合はメールで通知する。

開発には長岡市のものづくり未来支援補助金を活用した。今後、井戸の水位と連動して消雪パイプの散水量を自動調節する機能の実用化に向けて、開発を進める。

機器は既存の設備に後付けできる。工事費を含めシステムの設置費は40~50万円を見込む。12月から長岡市青葉台住宅街の6カ所の井戸に設置する。見附市での設置も検討している。消雪パイプを管理する自治体や自治会向けに拡販する。

長岡市内だけで約3万の井戸があるとされ、消雪パイプの管理が課題となっている。

既存の消雪パイプは地盤沈下対策として井戸水の水位が一定量下がると、ポンプが自動停止し、水位が回復すると稼働を再開する機能が付いている。ただ、現場に行って消雪パイプの制御盤の警告ランプを確認しなければならず、水位が大幅に低下していても気付かないケースが多いという。

長岡市で累積降雪量が7メートルを越す大雪となった昨冬(2017年12月~18年3月)には、渇水で消雪パイプが3日間ほど停止した地域もあった。

KCSは防災科学技術研究所雪氷防災研究センター(長岡市)や電気機器のスノーテック新潟(同市)と、消雪パイプの降雪センサーを活用して降雪量を地図上に表示するシステムの開発にも取り組んでいる。雪国の生活に密着したIoT関連の事業を収益の柱の一つに育てたい考えだ。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]