統合半年で土台作り 組織融和へ一体運営
(誕生 第四北越FG)

2018/10/4 0:00
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第四北越フィナンシャルグループ(FG)は中期経営計画で、2019年3月までの半年間を経営統合の土台を作る「最重要活動期間」と位置づけた。規模のメリットを生かして各種の統合記念キャンペーンを展開する。一方、第四銀行と北越銀行がスムーズに合併できるよう、両行の組織の融和にも力を入れる。

コーポレートマークは新潟県の地形になぞらえ、「地域貢献」の姿勢を示した(1日、新潟市)

1日からは店頭で10万円以上の株式投資信託を申し込んだ個人客に、定期預金の金利を上乗せする「FG設立キャンペーン」を始めた。合わせて同日から第四銀子会社の第四証券が取り扱う商品を、北越銀が顧客に紹介し始めた。

10月中旬以降も両行とグループ会社などが連携し、講演会や資産運用セミナー、人材育成に関する研修を開催する予定だ。19年1月からは両行のATMの利用手数料を無料にする。両行のどちらかの口座を持つ人は、もう一方の銀行のATMを手数料なしで利用できるようになる。

経営統合に伴う新サービス展開の柱となるのが、2つの新会社設立だ。19年4月には取引先企業が農産品や工業製品などの地域産品の販路を県外に拡大するのを支援する「地域商社にいがた」を立ち上げる予定。同年10月には取引先に必要な人材を送り込む人材紹介会社も新設する。

「人材もブランド化も地方ではノウハウが足りない。2つの銀行が持つ情報をうまく交換して、我々にも提供して欲しい」。燕市内の製造業の役員は経営統合の効果に期待を寄せる。

統合を機に連携して新たなサービスを展開していくが、両行はもともと長年県内でしのぎを削ってきたライバル。「背丈も、手足の長さも全く違う二人三脚」。ある関係者は両行の連携とその後の合併の難しさをこう表現する。

統合効果を最大限に引き上げるため、第四北越FGは中期計画で両行の組織の融和を重要課題に挙げた。本部では営業企画などの専門部署を両行一体で運営するほか、コンサルティング部門などでは人事交流も実施する。「融和促進会議(仮称)」も新設し、幹部から現場の行員に至るまで組織の一体化を急ぐ。

経済界からは経営統合が地域活性化につながることを期待する声が上がる。新潟商工会議所の福田勝之会頭は「企業のマッチングや海外進出の支援に向けて(両行で)情報交換をしながら力を尽くしてほしい」とエールを贈る。新潟経済同友会筆頭代表幹事でハードオフコーポレーションの山本善政会長兼社長は「経営コンサルティングや事業承継の支援強化に加え、起業家支援にも力を入れてもらいたい」と話した。

花角英世知事は「店舗の統廃合などで心配な声があるのは事実だ。ユーザーがマイナスと感じる部分をできるだけ抑えながら、県経済の活性化を下支えしてもらいたい」と注文をつける。

1日に発表された第四北越FGのコーポレートマークは県の形をかたどり、稲穂の実りと日本海をイメージした黄金色と紺ぺき色を採用した。これまで両行が強調してきた「地域への貢献」という統合の目的を具現化したものだという。

多くの期待を背負って誕生した第四北越FG。地域金融機関を取り巻く厳しい環境を生き抜いていけるかどうかは、新潟県経済の浮沈にも大きく関係する。

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松添亮甫が担当しました。

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