2019年5月20日(月)

津波観測ブイ全て作動せず 死者1400人超す

2018/10/3 19:57
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【パル=共同】インドネシア・スラウェシ島の地震と津波で、国家災害対策庁のストポ報道官は3日の記者会見で、同国周辺に設置された22基の津波観測用ブイが全て作動しなかったと明らかにした。壊れたり、予算不足で維持管理できなかったりしたためという。

津波で壊れた自宅のがれきから生活用品を探す住民(3日、インドネシア・スラウェシ島)=共同

同庁によると、死者は1407人に達した。行方不明者は113人、避難者は7万人を超えた。犠牲者はさらに増えるとみられる。

ブイは、死者・行方不明者が22万人を超えた2004年のスマトラ沖地震の巨大津波を受けて設置されたが、12年以降、どのブイも作動しない状態が続いていた。地震多発国のインドネシアだが、14年前の悲劇の教訓は生かされなかった。

インドネシアは南北約1800キロ、東西約5100キロにわたり1万3400以上の島々から成る島しょ国だが、ストポ報道官によると、同国への津波警報は、インドやタイ、オーストラリア、米国がインド洋などに所有する計5基のブイによる観測に頼らざるを得ないという。住民に津波からの避難を呼び掛ける警報サイレンも全国で56基しかない。

一方、中スラウェシ州の州都パルやドンガラなどの被災地では3日、インドネシア救援当局が甚大な被害を受けた沿岸部で捜索やがれきの撤去作業を継続、液状化現象で住宅などが泥にのまれた内陸部の被害状況の把握も急いだ。

地震では、津波が到達しなかった内陸部で大規模な液状化現象が起きた。ストポ報道官によると、パル郊外では液状化により740戸以上の建物が泥に埋まり、犠牲者は500人を超えるとみられているが、被害の詳細は分かっていない。

インドネシアのジョコ大統領は3日、2度目の被災地入りをして被災者を見舞ったり、がれきの撤去作業を視察したりした。

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