NY株、最高値更新 貿易摩擦への懸念後退
【ニューヨーク=宮本岳則】2日の米国株式市場でダウ工業株30種平均は9月21日以来、7営業日ぶりに史上最高値を更新した。9月末に北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉がまとまり、貿易摩擦への懸念が後退。関税や輸入制限の影響を受けやすい建機メーカーなど資本財株が買い戻された。一方、ハイテク株の構成比率が高いナスダック総合株価指数は続落するなど、市場全体では下落した銘柄のほうが目立った。
2日のダウ平均は4日続伸し、終値は前日比122ドル73セント(0.5%)高の2万6773ドル94セントとなった。建機のキャタピラーや航空機のボーイングなどの資本財株の上げが目立った。
主要指数ではハイテク株中心のナスダック総合指数が続落したほか、機関投資家が運用指標として重視するS&P500種株価指数も反落した。中小型株で構成するラッセル2000指数も前日比1%安となり、7月下旬以来の安値をつけた。
最低賃金の引き上げを発表した米アマゾン・ドット・コムが終値で同2%安となったほか、不祥事が続く米フェイスブックも3日続落し、4月下旬以来の安値圏にある。ダウ平均は他の株価指数に比べてハイテク株の比率が低く、資本財や素材株の比率が相対的に高いため、上昇しやすかった。