2018年10月16日(火)

ノーベル賞の本庶氏「基礎研究振興へ基金」

ノーベル賞
関西
科学&新技術
2018/10/2 10:08
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ノーベル生理学・医学賞の受賞決定から一夜明けた本庶佑・京都大学特別教授(76)は2日午前、日本経済新聞社の単独インタビューに応じた。若手研究者の基礎研究を振興するため同大内に基金を立ち上げ、「ノーベル賞の賞金をそのファンドに入れる」との考えを明かした。

本庶氏はそのうえで「賞金だけではファンドにするには金額が少ない。(がん免疫薬販売に伴う)ロイヤルティーを入れたい」と話した。同氏の成果を抗がん剤として実用化した小野薬品工業には要望を伝えており「できるだけ早くやりたい」と語った。

若手研究者の研究環境について「研究者の定年が延長され、平均年齢が上がって若手のポストが減っている」と指摘。競争的な環境は必要とした上で「あまりにも低いチャンスだと希望を持てない。若い層を育てることをきちっと考えないといけない」と話した。

花束を受け取る京都大学の本庶特別教授(2日午前、京都市左京区)

花束を受け取る京都大学の本庶特別教授(2日午前、京都市左京区)

本庶氏は同日午前9時ごろに妻の滋子さん(75)と2人で同大(京都市)を訪れ、大学関係者から花束を受け取った。その後、開いた記者会見では「自分は幸運な人生を歩んできた」と改めて喜びを語った。

会見では「自分が研究をしていたタイミングは日本の科学研究費が伸びる時期に合っていた。ずっと研究を支援されてきた」と話した。自身の成果について「基礎研究から応用につながることは決してまれではないことを実証できた」と評価。「基礎研究を体系的に長期的展望で支援し、若い人が人生をかけて取り組んでよかったと思えるような国になるべきだ」と強調した。

本庶氏は「生命科学に投資しない国は未来がない」とも指摘。米国などを引き合いに「世界の大国は次のサイエンスである生命科学に大きな投資を実行している」と話した。日本の科学技術政策について「立案段階で依然として昔の発想から抜けていない。今もうかる分野に資金を投じてもしかたがない」と論じた。

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