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新たながん治療切り開く 本庶氏の業績とは

本庶佑・京都大特別教授らのノーベル医学生理学賞受賞が決まりました。

Q 免疫って。

A 細菌やウイルスといった外敵、体内で壊れた組織などの異物を体から排除し、健康を守る仕組みです。血液の中にある、さまざまな種類の免疫細胞が、見張り役や攻撃役を担っています。

Q がんとの関係は。

A がん細胞は、もともと体にある普通の細胞ですが、無秩序に増殖してしまう異常が起きています。体には異物なので、本来ならば免疫細胞によって排除されます。しかし、がん細胞は巧みに免疫細胞をだまし働きを妨げています。

Q 本庶さんの業績は。

A 免疫細胞の表面にあるタンパク質「PD1」を発見し、その機能を解明しました。一部のがん細胞は、このPD1に結合して「異物じゃないよ」という、うそのメッセージを送り、免疫細胞の働きにブレーキをかけていたのです。さらに本庶さんらは、このブレーキを解除することで、がんを攻撃する薬ができることも発見しました。

Q どんな治療ができる。

A PD1にくっつき、免疫細胞の攻撃にブレーキがかからなくなる薬が開発され、2014年に新薬「オプジーボ」が承認されました。皮膚がんの一種、悪性黒色腫や肺がんの治療などに使われています。このタイプの薬は「免疫チェックポイント阻害剤」と呼ばれます。今回同時に受賞したジェームズ・アリソンさんが発見したタンパク質「CTLA4」も同様の働きがあり、これを利用した別の薬「ヤーボイ」が開発されました。

Q すごいね。

A 手術、放射線治療、抗がん剤に続く免疫療法という新しい道を切り開きました。ただオプジーボは年間1千万円以上もの医療費がかかると言われ、高額な費用が問題視されています。また全ての患者に効くわけではなく、どんな体質の人なら効くのか、まだ分かっていません。大腸や肺の炎症といった副作用が出ることもあり、誰に効果があるのか調べることが必要です。

Q なるほど。

A そのほかにも患者の免疫細胞を遺伝子操作して活性化させる「CAR-T細胞療法」や、近赤外線の光を当ててがん細胞だけを破壊する「光免疫療法」、人工多能性幹細胞(iPS細胞)から免疫細胞を作製し、患者に投与する治療法の研究が進んでいます。

〔共同〕

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