2019年8月23日(金)

設備投資は高水準続く 日銀短観、円安・省力化後押し

2018/10/1 20:26
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企業は景気の先行きを警戒しているものの、設備投資への意欲は衰えていない。人手不足を背景に省力化に動く企業は多く、9月の日銀短観によると大企業は2018年度の設備投資額を13.4%増やす計画だ。円相場は足元で企業の想定レートよりも大幅に円安・ドル高の水準にある。企業は円安が続けば業績の追い風となり、投資判断をしやすくなる。

大企業による18年度の設備投資額は、実績ベースで4.1%増だった17年度に比べて高い水準と見込まれている。中でも投資額の大きい大企業製造業は17.5%増の計画だ。

強気の計画の背景には、国内外ともに堅調な需要がある。需給の引き締まり具合を示す需給判断指数(DI)は大企業製造業の国内製商品・サービスでプラス1と、前回の6月調査から3ポイント改善した。1990年以来、約28年ぶりの高い水準にある。非製造業も約27年ぶりの高い水準だ。大企業製造業の海外製商品需給判断DIも約11年ぶりの高水準にある。

企業としては供給力を高めて需要に対応したいところだが、人手不足が深刻で単純な増産には限界がある。このため各社は省力化投資を増やしている。三菱電機は18年度の設備投資額を増額する。需要が旺盛な産業機械や産業用ロボットの制御に使うファクトリーオートメーション(FA)機器を増産するとみられる。

特に都市部では人手の確保が難しい状況が続く。食品スーパーのいなげやは、セミセルフレジを活用していく方針だ。

中小企業も省力化投資に動いている。中小企業は18年度にソフトウエア投資を17年度に比べて24.2%増やす計画だ。

円相場も今後、設備投資にプラスに働く可能性がある。1日の東京外国為替市場で円相場は一時1ドル=114円台まで下がり、17年11月以来、11カ月ぶりの安値を付けた。日銀短観では大企業製造業の18年度の想定レートは107円40銭だ。

対ドルで1円の円安は主要企業の経常利益を0.5%程度押し上げるとされる。このままの円安水準が続けば企業収益が積み上がり、投資への好循環が続く可能性が高くなる。

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