スマホ決済で経済圏作り ヤフー系ペイペイ

2018/10/1 11:30
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NIKKEI BUSINESS DAILY 日経産業新聞

ヤフーとソフトバンクのスマートフォン(スマホ)決済サービス「ペイペイ」が年内にも開始する。スマホ決済の分野はLINEや楽天などの競合が相次いでサービスを展開し、現金決済が主流の日本でもじわりと広がってきた。後発となるペイペイはユーザー参加型の仕組みなどを取り入れ、競合を追撃する。

スマホ決済サービスが日本でも広がっている(写真はアフロ提供)

スマホ決済サービスが日本でも広がっている(写真はアフロ提供)

ペイペイはソフトバンクグループによる運用額10兆円規模の「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」が出資するインド最大の決済サービス、Paytmの技術を活用する。ソフトバンクとヤフーは6月、共同出資で運営会社のペイペイ(東京・千代田)を設立した。

「ヤフー単体で決済をするのは現実的ではない。Paytmの技術はインド国内のユーザーにかなり使われている基盤のある技術というのが重要だった」とペイペイの社長に就任した中山一郎氏は語る。例えばQRコードを即座に読み取る技術など、Paytmには決済の独自ノウハウが蓄積されている。

ヤフーとして決済事業に力を入れる狙いについて、中山氏は「支払いは毎日の行動で欠かせない。ユーザーの日々の習慣といった部分をきっちり取っていきたい」と語る。ヤフーはメッセージアプリなどの分野ではLINEの後じんを拝していた。インターネットサービス会社にとって、チャットや電子商取引(EC)、ニュースサイトなど日々の利用者の行動を取り込む「経済圏」の仕組みは欠かせない。ヤフーがユーザーの新たな接点として期待するのが決済の分野だ。

今後、Paytmがインド国内で展開している、ユーザー参加型の仕組みも取り入れる計画だ。例えば、飲食店で客が多数並んでいれば、位置情報からユーザーにアプリ上から知らせるといった機能の実装も検討する。

スマホ決済の分野ではLINEペイや楽天ペイ、オリガミペイなど、大手からスタートアップまで幅広い企業が参入する。ペイペイは加盟店の手数料を無料とし、利用店舗を広げる。加盟店の手数料無料はLINEも掲げており、各社のシェア争いはこれから始まる。中山氏は「ユーザーでも加盟店でもナンバーワンを目指したい」と意気込んでいる。

(企業報道部 大西綾)

[日経産業新聞10月1日付]

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