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焼肉店に網レンタル、外食関連が省力化に知恵

シンポは焼き肉店向けに網のレンタルを始める

深刻な人手不足を商機に変えようと、中部の外食関連企業が省力化に知恵を絞っている。無煙ロースター(網)製造最大手のシンポは来春にも、焼肉店向けに網のレンタル事業を始める。網の洗浄工場を設け、各店舗が自ら交換する手間を省く。サガミチェーンはタッチパネル式の注文システムを増やし、少ないスタッフでも営業できるようにする。

網は食材の味や風味の決め手。汚れたらすぐに交換します――。シンポは福岡・博多の焼き肉店などで網の交換サービスに乗り出す。モデルは衣服のクリーニングのような業態だ。まずは1日約100店以上で2万枚程度を目指す。順次、地域を広げる。

店員の確保が難しく、網の交換まで手が回りにくい店舗は少なくない。使用済みの網は外食店が工場に直接送るか、シンポの担当者が回収。3億円を投じ、福岡市に新設する工場で洗浄して再び貸し出す。配送しやすいように軽量で耐久性の高い網を開発中という。

シンポは飲食店の厨房設備を手掛ける。中でも焼肉店向けの網は国内で7割のシェアを持つ。生産は協力工場に委託、修理は依頼の翌日までにこなすなど独自の事業モデルでジャスダックに上場。2019年6月期の連結売上高見通しは59億円だが、収益力は高く営業利益率は13%近い。網のレンタル事業は展開から3年程度で黒字化を見込んでいる。

外食各社も省力化投資をさらに進めている。一例がタッチパネル式の注文システムだ。店舗の各テーブルにディスプレーを設け、従業員が注文を取りに行く手間を減らす。回転ずしなどセルフサービス中心の業態からファミリーレストランにも広がり始めた。

サガミチェーンは10月に改装オープンする和食店「あいそ家天道店」(名古屋市)と、19年2月に東京都東久留米市に新規出店する「味の民芸」に導入する。1店舗あたり年額130万円程度の投資が先行するが、試験的に取り入れた店舗では時間あたりの売上高が1割近く増えたという。

ご飯の自動盛りつけや、1人で多くの食器を運べる独自の配膳台を導入する店も増やしている。

少人数で運営できる小規模店舗に力を入れるところも多い。和食店の木曽路が7月に立ち上げたのは空揚げ専門店「からしげ」。入店客の単価は650円程度、持ち帰りでは1200円程度とみている。主力のしゃぶしゃぶ店「木曽路」に比べると低いが、5分の1程度の人数で運営できるため一定の採算を確保できるという。(角田康祐、広沢まゆみ)

 愛知労働局が28日発表した8月の有効求人倍率は、前月を0.01ポイント下回り1.98倍だった。有効求人数が0.7%減り、2カ月連続で倍率が低下した。ただ、求人倍率は高い水準を維持している。職業別にみると、飲食店などでの接客・給仕は6.66倍と平均を大きく上回り、7.51倍だった建設に迫る高さだった。
 運輸業などでの自動車運転は4.62倍、製造現場での金属材料製造等が3.11倍だった。一方、一般事務員は0.44倍にとどまる。
 全体の新規求人数は前年に比べ2.6%増の5万4289人。製造業が13.1%増と全体をけん引するが、卸売業・小売業が6.0%増、宿泊業・飲食サービス業も6.9%増と大きく伸びている。愛知労働局は「改善が進んでいる」との基調判断を据え置いた。
 ハローワークに求人を出してもうまく採用できず、途中で諦めてしまう中小企業もあるという。同局の高崎真一局長は「企業に働きやすい職場作りを進めてもらい、人材の応募につながる取り組みを進めている」と話す。
 東海地方の有効求人倍率は前月に比べ0.02ポイント低下し1.88倍になった。岐阜は0.04ポイント低下の2.03倍、三重は0.03ポイント上昇の1.72倍、静岡は0.03ポイント低下の1.70倍だった。(松尾洋平)

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