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インターネットの仕組み使わずIoT通信 ソフトバンク

ソフトバンクは28日、あらゆるモノがネットにつながる「IoT」を安全に利用できるようにするために、インターネットの仕組みを使わない新たな通信サービスの試験を開始したと発表した。外部からの攻撃を防御できるほか、大量の機器を設置しやすくなるという。半年ほど試験を続け、2019年春の商用化を目指す。

インターネットの仕組みを使わないNIDDに対応した試験端末。米クアルコムのチップセットを採用した

新たに試験展開を始めたIoT通信は、ソフトバンクが4月から商用展開している携帯電話の仕様をIoT向けに最適化した「NB-IoT」をさらに拡張した「NIDD(ノンIPデータ・デリバリー)」と呼ばれる仕組み。携帯電話の標準化団体である「3GPP」が6月に標準化を完了した。

米マイクロソフトや米アマゾン・ドット・コムなど外部のクラウドサービスと連携し、取得した温度センサーの情報を可視化

NIDDは、通常の携帯電話はもちろん、インターネット通信に必須である「IPアドレス」と呼ばれるインターネット上の住所を使わない。デバイスのIDだけを用いて、通信事業者の基幹網内を通信する。

IPアドレスを使わないため、外部からの悪意のある攻撃者がIoTデバイスにたどり着けない。「IoTデバイスに対する攻撃は年々増加している。NIDDを使うことでこうした攻撃を防げる」とソフトバンクの宮川潤一副社長兼最高技術責任者(CTO)は語る。

NIDDは「データを軽量化でき、消費電力もさらに減らせる利点もある」(宮川副社長)。通常のインターネット通信に必要な仕組みを使わないため、送受信する際に必須となるデータの先頭に配置する様々な情報を圧縮できる。これらの情報を使った処理が減ることで、電池の持ちを伸ばすことができる。

さらに「初期設定が不要で大量のデバイスを展開しやすくなる」(宮川副社長)という。SIMカードに含まれるIDを使ってネットワークに自動接続するため、認証作業などが必要ない。

宮川副社長は「NIDDによって大量のIoTデバイスを展開する際の課題だった、セキュリティーの確保や消費電力の削減などをすべて解決できる」と力を込めた。

この日は米クアルコムのチップセットを使いNIDDに対応した試験端末を用いて、温度センサーから取得した情報を、米マイクロソフトや米アマゾン・ドット・コムなどのクラウドサービスに転送するデモなどを披露した。

ソフトバンクのネットワーク内はインターネットの仕組みを使わずに伝送。外部のクラウドサービスとの連携には、API(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)と呼ばれる仕組みを使って情報を伝送する様子を見せた。(企業報道部 堀越功)

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