2019年4月22日(月)

独ティッセン・クルップ、機械と素材の2社に分割

2018/9/28 3:24
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【フランクフルト=深尾幸生】独ティッセン・クルップは27日、2つの独立した事業会社に再編すると発表した。エレベーターなどの産業機械の会社と、インドのタタ製鉄の欧州事業と統合する鉄鋼事業などの素材の会社の2つに分かれる。2019年秋から20年春をめどに実施し、両社は上場を維持する。分割で経営の効率を高め、株主価値の向上を目指す。

200年以上の歴史を持つ名門ティッセン・クルップが2つに分割することを決めた(独エッセンの本社)=ロイター

30日に開く監査役会で正式決定する。産業機械会社は「ティッセン・クルップ・インダストリアルズ」とし、エレベーター部門のほか、ベアリングなどを除く自動車部品部門、自動車などの生産設備部門などからなる。近年力を入れている事業が中心で、売上高は約160億ユーロ(約2兆1千億円)になる。

素材事業会社の「ティッセン・クルップ・マテリアルズ」はタタとの鉄鋼合弁の株式の50%を持つほか、鉄鋼・ステンレスなどの素材商社部門、潜水艦部門からなる。売上高は180億ユーロに相当する。

同社は欧州の鉄鋼の名門として長年、複合経営を進めてきた。しかし、米州の鉄鋼事業から撤退したほか、欧州鉄鋼事業もタタとの統合を決めた。

その過程で「物言う株主」として知られるスウェーデンの投資会社セビアン・キャピタルや米エリオット・マネジメントが、事業の分割などによる株主価値の向上を経営陣に求めていた。

7月にはハインリッヒ・ヒージンガー前社長が株主との衝突などから辞任、続いてウルリッヒ・レーナー監査役会会長も辞職するなど経営の混乱が続いていた。

グイド・ケルクホフ社長は声明で会社分割について「株主に価値を生むだけでなく、事業の見通しを大きく改善する施策だ」と強調した。200年以上の歴史を持つドイツを代表する企業は複合経営の旗を事実上降ろすことになる。

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