USJ、入場券に変動価格制 大手テーマパークで初
ユー・エス・ジェイ(大阪市)はユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)のチケットで、混み合う時期に応じて価格を変える仕組みを2019年1月10日から取り入れる。チケットの変動価格制は海外のテーマパークでは一般的だが、日本の大手テーマパークでは初めて。USJでは年間入場者数が4年連続で増加しており、繁閑の差を小さくすることで顧客満足を高める。

27日発表した。USJのチケット料金は足元で大人(12歳以上)7900円、子ども(4~11歳)5400円。来年1月10日からは春休みシーズンなどパークの混雑が予想される時期に応じ、料金を変動させる。3カ月前にあたる10月10日発売分から導入する。まずは1月10~31日を大人7400円、中国の春節で混み合う2月には一律同8200円、3月1~22日を同8200円、春休みの3月23~31日を同8700円とする。
USJでは入場券とは別売りのジェットコースターなど人気の乗り物で待ち時間を短縮できる「ユニバーサル・エクスプレス・パス」で変動価格制をすでに導入しており、同様の手法で入場券の価格を上げ下げする。
1年間パークに何度でも出入りできる年間パスポートでも、新商品「ユニバーサル年間パス・ライト」を10月10日に発売する。パークが混み合う週末やゴールデンウイークなど年間70~75日は使えないが、通常より2割以上価格を抑えた。
USJの入場者数は17年度は1500万人程度と、4年連続で過去最高を更新したもよう。USJは20年夏に600億円超を投じる大型新エリア「スーパー・ニンテンドー・ワールド」の開業を控えており、2000万人も視野に入ってきた。
チケットの変動価格制は米国のディズニーワールドやユニバーサル・オーランド・リゾートなどがすでに採用している。日本でも東京ディズニーリゾート(TDR)が変動価格制の導入について「来場者のためになるのであれば否定しない」(運営するオリエンタルランド)としており、今後、広がる可能性がある。
関連企業・業界