2018年12月10日(月)

武田社長「ユニークな研究」強調 R&D説明会開催

ヘルスケア
2018/9/27 15:10
保存
共有
印刷
その他

武田薬品工業は27日、都内の新本社で投資家向けに研究開発(R&D)の説明会を2年ぶりに開催した。クリストフ・ウェバー社長は「我が社が取り組んでいるユニークな研究開発のモデルを見てもらいたい」と話した。自社研究の状況に加えてバイオ企業や大学との提携にも触れ「将来の生産性を押し上げるだろう」と自信をみせた。

クリストフ・ウェバー社長は研究開発の状況について自信をみせた(写真は7月の新本社完成の記者会見)

武田薬品は5月にアイルランドの製薬大手シャイアーを7兆円弱で買収すると発表した。年明けから年末にかけて開かれる臨時株主総会での株主の賛同を得られれば、2019年上期にも売上高3兆円を超す巨大製薬会社が誕生する予定だ。

ただ、今回の買収については一部株主や投資家から「マイナスの影響が大きい」と指摘も出ている。ウェバー社長は「現在の武田にディスラプティブ(破壊的)な影響はない」と断言した。研究開発では「希少疾患が新たに加わるが、基本的に現在のR&Dを引き継いでいく」と話した。

説明会では同社が重点領域と位置づけるがん領域、消化器領域、神経精神疾患領域についての開発状況と将来の成長性などを各領域の責任者が詳しく説明した。難治性の骨髄腫治療薬候補の仕組みや突然の睡眠発作を引き起こす病気「ナルコレプシー」の動物実験のデータなどを開示した。

また武田の得意分野の一つとされるワクチンの開発状況について、アフリカなどの熱帯地域で猛威を振るうデング熱の予防ワクチンの開発状況を発表。デング熱は世界120カ国以上で流行しており、年間2万人以上が死亡している危険な感染症だが、第2段階の臨床試験(治験)でデング熱の発症率を減少させる効果を確認したという。すでに製品化前の最終段階の治験が進行中で、早期の実用化を目指す考えだ。

研究開発担当のアンドリュー・プランプ取締役は「以前、我々のR&Dは低迷していた。理由はカルチャーの問題だった」と説明。低分子医薬品に注力していた状況から研究開発の組織・方向性を大きく変化させたという。「武田のR&D組織そのものが良い方向に向かっている」と話した。

(高田倫志)

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報