2019年3月20日(水)

宅配ボックス「一家に一台」 再配達抑制、IoT付 集荷にも活用

2018/9/26 17:35
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インターネット通販の普及などで増える宅配便を不在時でも受け取れる宅配ボックスを戸建て住宅にも設ける動きが広がってきた。LIXILはあらゆるモノがネットにつながる「IoT」を活用した戸建て向けでは業界初の「スマート宅配ポスト」を10月に発売。手ごろな低価格品も登場している。戸建ての宅配ボックス設置率を上げ、社会問題となった再配達の解決につなげる。

LIXILの新型IoT宅配ボックスは、複数の宅配業者から荷物を預かれる(26日、東京都千代田区)

LIXILは26日、戸建て向けの新型宅配ボックス「スマート宅配ポスト」(17万8000~26万6000円)を発表した。自宅の無線LANを通じてスマートフォン(スマホ)と接続できる。荷物が届くと外出中の居住者のスマホに知らせがいく。

スマホを使って遠隔操作でボックスを解錠できる。カメラを内蔵しており、既に荷物が入っているボックスでもスマホを通じて宅配業者と通話しながらスマホで解錠し、新たな荷物を入れることができる。複数の宅配業者から再配達してもらわなくてすむ。

今年1月時点での総世帯数は約5800万世帯。マンションなどの集合住宅では宅配ボックスの設置が一般化してきたが、「戸建ての宅配ボックス普及率は1%未満」(LIXIL)にとどまっている。

普及を促すために通信機能などを省いて手ごろな価格に抑えた商品も相次いで出てきた。郵便受け大手のナスタ(東京・港)は7月に1万円台で購入できる低価格な戸建て向け商品を発売。7万円前後だった従来品より大幅に安くした。9月からは福岡市と共同で宅配ボックスの効果を確かめる実証実験に乗りだした。同市内で1000世帯を選びボックスを無償で配布し、便利さを実感してもらう。

メルカリなどのフリーマーケットアプリの台頭で個人客からの集荷も増加している。フリマアプリで中古品を出品する際に、在宅している必要がなくなる。宅配会社にとっても時間を選ばずに集荷できる。

LIXILの新商品では、集荷依頼時に暗証番号を設定して居住者が不在でも宅配業者がボックスから集荷する荷物を受け取れる仕組みを導入した。ナスタも一部商品でダイヤル錠を活用した集荷に対応している。

国土交通省は25日、建築基準法の施行令を改正してオフィスや商業施設で宅配ボックスを容積率規制の対象外とした。宅配最大手ヤマト運輸は、フランス企業との合弁会社を通じて商業施設などに設置する集荷も可能な宅配ロッカーを2019年3月までに5千カ所まで増やす計画を持つ。行政の後押しで、今後は住宅に限らず様々な場所で宅配ボックスの普及が進みそうだ。

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