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薄型センサー、皮膚に貼り心電計測 理研などが開発

理化学研究所の福田憲二郎専任研究員、東京大学の染谷隆夫教授らのグループは、皮膚に貼り付けて心臓の活動の様子(心電)を計測する薄型センサーを開発した。太陽電池を構成する層を工夫し、斜めから太陽光が当たったり曲げて使ったりしても、実用化水準の高効率で安定的に発電できるようにした。生体情報を集めるウエアラブル端末の電源としての応用を想定し、5年以内の実用化を目指す。

軟らかく曲げられるため、指などにセンサーを貼り付けて使える

研究成果は英科学誌ネイチャーに27日掲載する。

センサーの厚さは約3マイクロ(マイクロは100万分の1)メートルで、軟らかくさまざまな方向に曲げられる。1辺5ミリメートルの正方形の薄型太陽電池を表面に埋め込んだ。指などに貼り、心臓の動きによって流れる電気信号を検知する。

太陽電池は、光を電気に変える材料や電極などの薄い層を重ねて作った。太陽光を受け取る層の表面を規則正しく波打つような構造にした。光が反射しづらく、光を強めるようにして約10.5%の変換効率を達成した。一般的な太陽光パネルの半分程度で、ウエアラブル端末用の太陽電池では世界最高の変換効率だという。

斜め45度から太陽光が当たった場合の変換効率は従来の太陽電池が6~7%程度だったのに対し、今回は約8%に高めた。

現時点では大気中では材料が劣化しやすく、繰り返し折り曲げるなどの衝撃に弱い。このため、今後は耐久性に優れた材料や構造の研究に取り組む。

体に貼る実験で、心電に含まれるノイズは外部電源やバッテリーに比べて小さいことを確認した。現在は有線でつないでデータを確認する必要があり、スマートフォンなどに常に無線で情報を送る仕組みに改良する。

あらゆるモノがネットにつながる「IoT」の普及で、さまざまな生体情報を集めて健康管理に生かすウエアラブル端末の開発が進んでいる。病気の早期発見や体調管理などで使えるが、小型でより長い時間使える電源の確保が求められている。

研究チームはこれまでも熱や水に強い太陽電池の研究を進めてきた。今回の技術と組み合わせ、企業と協力したうえで実用化を目指す。

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